バウンスシャッセ(リッチダンサーの11) 第13戦


キャロットクラブ出資愛馬第20号は、母馬と厩舎の魅力で選んだ馬。

母リッチダンサーは産駒からは2000ギニーGT3着馬を輩出しており、 日本でもホーカーテンペストが芝のマイルで4勝を挙げオープン入り。続く愛馬のフロアクラフトもオープン特別で2着、オークス GTで5着と力を見せる。

ホーカーテンペストはデビュー前にその素晴らしい馬体が話題になった馬で、馬体にこだわる私としては安価だし飛びつきたい母の産駒。日本でも産駒は能力を見せ、やはり母リッチダンサーの仔出しは相当良いと考える。安価で2、3勝馬を目指す私がリッチダンサーの仔を買うのは必然。

今回は関東馬だが、藤沢和雄厩舎となれば別格。アフロディーテでも満足させていただいたし、なんと言っても師の大ファン。この金額で藤沢和雄厩舎というものお得感満載。ましてや馬も素晴らしい。よく約68パーセント程度の抽選を勝ち抜いたものだ。


デビュー前の追い切りはコース全体の5番時計を計時するなど、2歳新馬としては破格の動き。そしてレースもスタート直後にコーナーという外枠不利なコースで大外枠になるも完勝!!見事デビュー戦を飾る。

そこから重賞に連続挑戦するも馬場が悪すぎたり、距離が短く忙しかったりと出番なしの大敗。しかし、4戦目となる寒竹賞では猛時計で圧勝!!競馬ブックのスピード指数は90.8!!阪神JF GT2着のハープスターが91.9なので重賞ウィナークラス。

そしてついにフラワーカップ GVに優勝して重賞ウィナーに。これで多くの賞金が獲得でき、クラシックすべてに出走可能になった。

桜花賞は距離が短すぎることからパスし、実績断然の中山で行われる牡馬クラシック第1戦の皐月賞へ出走。さすがに牡馬の壁は厚く11着。それでも内容的に悪くなかった。勝ち馬から0.7秒差で競馬ブックのスピード指数でも89.1と優勝したフラワーカップの88.0を上回る。単に相手が強かっただけ。

そして続く本番のオークスでは3番人気を背負い堂々の3着!!クラシックで馬券圏内に入り、もうこの世代の牝馬では最上位の能力を見せた。勝ったヌーヴォレコルトとは僅かに半馬身差、あのハープスターとはクビ差。

その後、ハンデも軽くなることから古馬との函館記念に臨むが、ここでははっきりと力負けの16着とシンガリ負け。そして3歳牝馬となら別格と思われた紫苑ステークスでは直前の大雨で不良馬場になってしまう不運があるも12着と大敗。いくらなんでも負けすぎで心配。


しかし秋華賞では前崩れの展開の中、最後まで粘り込み7着と良い走りを見せてくれた。走破時計もすこぶる速く、やはり能力は相当なもの。続く愛知杯も苦手の雨で重馬場の中、最後まで力を出し切り3歳牝馬としては決して楽なハンデではなかったにも関わらず存在感を見せてくれた。

もはや完全復調と言って良く、良馬場の牝馬限定戦で上手く前に壁を作れればもっとやれそうな手応えを確信した。

そして前走の中山牝馬S GVではいつもよりも後ろ過ぎる位置で直線の短い中山で一時は大敗も覚悟したが、大外ブン回しで圧巻の差し切り勝ち!!馬場と流れを考えた田辺裕信騎手のファインプレーで4勝目。重賞2勝目。

獲得本賞金は1億円を突破!!募集総額1800万円の馬。凄すぎる活躍。


前走後、3月19日にノーザンファーム天栄へ放牧に出されました。

4月22日に美浦トレセンに帰厩しました。


予定通り5月17日 東京11R 第10回 ヴィクトリアマイル GT 芝1600m 牝馬限定 国際 定量に出走!!

フルゲート18頭のところに23頭が特別登録。バウンスシャッセは出走馬決定賞金順位13位で出走は確実。

水曜日の想定段階では想定数が20頭。上位のデニムアンドルビーが予定通り回避したためにバウンスシャッセの出走馬決定賞金順位は12位に。結局18頭で確定。

鞍上は主戦の北村宏司騎手。

予定していたハープスターの回避は残念だが、昨年のオークス馬ヌーヴォレコルト、昨年の秋華賞馬ショウナンパンドラ、更には重賞3勝のディアデラマドレ、阪神牝馬S2着のベルルミエールなど今年は超豪華なメンバーになりそう。

見る分には楽しみだが、勝って優勝祝賀会に参加したい私としては夢が遠のくばかり。


13着/11番人気。

結果的に強い勝ち方だった前走を意識しての後方待機策が裏目。前々での競馬となり全く出番なし。

それでも上がりは33秒4と悪くない。人気の下がる次は期待したい。


レース回顧と時計の分析、レース後の北村宏司騎手と藤沢和雄調教師のコメントを掲載。


写真多数付現地観戦レポートを掲載。

(2015年5月22日完結)

2015年3月21日立ち上げ

●前走後、3月19日にノーザンファーム天栄へ放牧に出、次走は5月17日 ヴィクトリアマイルGTを予定

 前走はちょうど一年前にフラワーカップを勝った時と同じ舞台の中山牝馬S GVで重賞2勝目を挙げてくれた我らが愛馬バウンスシャッセ。これで夏の降級で準オープンに落ちることもなく、逆にGTにも除外されず出られるほどの賞金を稼いでくれました。

 いつもよりも後ろ過ぎる位置で直線の短い中山でしたから道中は大敗も覚悟しましたが、大外ブン回しで圧巻の差し切り勝ち!!馬場と流れを考えた田辺裕信騎手のファインプレーでした。脚質に幅が出たのも大きかったですね。これでバウンスシャッセの獲得本賞金は1億円を突破!!募集総額1800万円の馬。凄すぎる活躍です。


 以下は3月18日に更新されましたクラブ公式HPバウンスシャッセの近況報告です。

「先週はありがとうございました。オークスで頑張った後はなかなか思うような走り、結果を出すことができなくて厩舎スタッフもどうしたらいいかと悩んだこともありましたが、よく復活してくれましたね。前回もそうだったのですが、特に今回は帰ってきた時から具合が良く、如何に引っ掛からないように、ワンペースになりすぎないようにと気を遣いながら調整にあたってきたので、それが競馬で実行できてホッとしています。現在はレース後の状態を見ている最中ですが、今のところ大きな変わりはないように見えます。ただ、時間が経って変わることもありますので、気をつけて確認していきます。今後についてはまだ検討段階ではあると思いますが、先生からは“ヴィクトリアマイルへ行ってみようか”という話を聞いています。2〜3歳の頃と最近とでは行きっぷりも変わってきていますから、流れなども加味し、東京の舞台ならばということもあるのだと思います。もちろん最終的にそうなるかは状態次第になるでしょう。このあと天栄へ放牧に出して、現地での状態を見つつ可能ならばその目標へ向かっていくということになると思います」(千島助手)

 ということで、次走は5月17日 東京11R 第10回 ヴィクトリアマイル GT 4歳上オープン 東京芝1600m 牝馬限定 国際 定量に出走予定ということです。

 正直、JRA−HPでのレイティングでも中山牝馬Sの評価は低く、1つ前のレースでオープン特別を勝ったクラリティシチーと同じ数字です。ですから、GTでは人気にならないでしょうが、出てくれるだけでも嬉しいですね。もちろん、出る以上勝つ可能性もゼロではありません。

 なお、この翌日の近況更新で3月19日にノーザンファーム天栄へ放牧に出されたことが発表になりました。いつものようにレースの1か月くらい前に帰厩して乗り込んでいくパターンになるのでしょう。ただ、夏は苦手な馬ですし、春にたった2戦しか走れないというのは少し寂しいですね。・・・て言っても福島牝馬S GVはフロアクラフトがさっぱりだったように、リッチダンサー姉妹苦手の小回りコースですし、無理に出て大敗よりも実績のある東京に直行する方が賢い選択でしょうね。

 昨年の秋華賞以来バウンスシャッセに会えていない私ですが、ヴィクトリアマイル当日はすでに休日を確保。出走すれば現地に応援に行く予定です。もちろん、除外権を3つ持っているので、満を持して口取りの権利も取りたいと思っております(笑)。

これ以降は2015年4月8日に作成

●あのハープスターが参戦予定

 4月8日のデイリー馬三郎によりますと、

ドバイシーマクラシックで8着に敗れたハープスターの次走はヴィクトリアマイルに決定。鞍上は川田に戻る。

ということです。超大物の参戦でバウンスシャッセはGTでも勝てるのではないかと思っていた私の自信は揺らぎはじめていますが、レースとしてはオークスのリベンジもありますし、是非共対戦を見たいところです。

 他にもメイショウマンボやスマートレイアー、ウリウリ、ホエールキャプチャ、レッドリヴェールなどが出てくるヴイクトリアマイルのステップレースである今週末の阪神牝馬ステークス GUも大注目です。今年のヴィクトリアマイルはかなりの好メンバーになるのではないでしょうか。

これ以降は2015年4月17日に作成

●ヌーヴォレコルトやショウナンパンドラも出走予定

 4月8日のデイリー馬三郎によりますと、昨年の秋華賞馬ショウナンパンドラもヴィクトリアマイルに出走予定。14日の同紙によりますと、阪神牝馬S2着のベルルミエール、6着で2歳女王のレッドリヴェール、11着でチューリップ賞の勝ち馬ハナズゴールもヴィクトリアマイルに出走予定ということです。15日の同紙によりますと、昨年のオークス馬で今季緒戦の中山記念を快勝したヌーヴォレコルトもヴィクトリアマイルを目指すということです。

 いやはや、昨年のオークス1〜3着馬が揃ってマイル戦に出走予定です。普通ならこれらの馬は中距離戦で走っていそうですが、牝馬限定のGTということで集まりますねぇ。例年に比べて豪華なメンバーとなりそうです。

 私はキャロ馬でGTに勝って優勝祝賀会に出席するのが今の一番の夢ですが、優勝を狙うものとしては嬉しくない話です。もちろん、このメンバーで勝てたら最高ですが。また勝っても負けてもこのメンバーのGTを見られるだけで東京まで遠征する価値があると思います。当日の遠征が楽しみです。

 他にも重賞3勝のディアデラマドレ、メンショウマンボ、スマートレイアーなどが参戦予定です。

これ以降は2015年4月22日に作成

●ハープスターは回避

 5月17日のヴィクトリアマイルに出走予定をしていたハープスターですが、4月21日にクラブ公式HPにて、前走のドバイから帰国後、”脚元を中心に全体的に疲れが見られるようになってきた”ということで、春は全休することになりました。

 昨年のオークス1〜3着馬の府中での再戦を楽しみにしていただけに残念ですが、私の最大の目標であるキャロットクラブのGT優勝祝賀会に参加するという夢はグッと近づいたと思います。

これ以降は2015年4月24日に作成

●4月22日に美浦トレセンに帰厩しました

 4月21日の定期近況更新で早ければ明日の入厩になりそうだと発表のあったバウンスシャッセ。23日の更新で22日に帰厩したことが発表になりました。以下は4月23日のクラブ公式HPバウンスシャッセの近況報告です。

22日に美浦トレセンへ帰厩しました。「前走後は大きなダメージこそなかったものの、可能ならばヴィクトリアマイルを目指していこうということでいったん放牧に出させていただいていました。天栄でも順調な様子を見せてくれていたようで、調整もスムーズで、レースが近づいてきたことから今週帰厩させています。今日からさっそく動かし出していますが、いい意味で落ち着いていてリズムよく動けていますし、いいのではないでしょうか。様子を見ながら少しずつピッチを上げていきます」(千島助手)5月17日の東京競馬(ヴィクトリアマイル・牝馬限定・芝1600m)に北村宏騎手で出走を予定しています。

 ということで、帰厩と鞍上が主戦の北村宏司騎手であることが発表されました。巷では前走バウンスシャッセに重賞2勝目をプレゼントしてくれた田辺裕信騎手待望論も多いでしょうが、私はやはりバウンスを育ててくれたのは北村宏司騎手ですし、彼が乗れる以上彼が最適だと思います。前走の田辺騎手はテン乗りだからこそ思い切った騎乗が出来ましたが、2度目となるとまた違うと思います。

 エスポワールシチーの時も途中マーチSを勝ってエスポに初重賞制覇をプレゼントしてくれた松岡正海騎手待望論がありましたが、その時も私は異を唱えていました。

 やはりずっとその馬を育ててきてくれた騎手の恩恵は計り知れませんし、最もその馬を知る騎手だと思います。そりゃ、レースで上手く行かない時もあるでしょうが、その時の経験も生かして次以降に繋げてくれればと思いますし、バウンスシャッセに対する北村宏司騎手の乗り方が格段に悪いと思ったことはありません。北村宏司騎手でGTを獲りたいですね。

これ以降は2015年5月3日に作成

●気になる特別登録表(5月17日 東京11R 第10回 ヴィクトリアマイル GT)

特別登録表 5月17日 東京11R 第10回 ヴィクトリアマイル GT 芝1600m 牝馬限定 国際 定量

第1回登録完了馬 全23頭 フルゲート 18頭  
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
以下、2頭は優先出走馬         
カフェブリリアント 福永祐一 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400
スイートサルサ 田中勝春 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800
以下、21頭は出走馬決定賞金順
ヌーヴォレコルト 岩田康誠 55.0  3/01 中山GU 中山芝1800
メイショウマンボ 武幸四郎 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 13 15 12 10
ショウナンパンドラ 浜中俊 55.0  4/05 大阪GU 阪神芝2000
ディアデラマドレ 藤岡康太 55.0  4/26 マイGU 阪神芝1600
ストレイトガール 戸崎圭太 55.0  3/29 高松GT 中京芝1200 13 11
デニムアンドルビー 55.0  5/03 天皇GT 京都芝3200 10 11
レッドリヴェール クリストフ・ルメール 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 16
リトルゲルダ ミルコ・デムーロ 55.0  3/29 高松GT 中京芝1200 16 14
ケイアイエレガント 吉田豊 55.0  1/24 京都GV 京都芝1600 13
スマートレイアー 武豊 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 10
バウンスシャッセ 北村宏司 55.0  3/15 中山GV 中山芝1800 12
ベルルミエール 川島信二 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 10
ハナズゴール 丸田恭介 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 11 12 10 12
タガノエトワール 川田将雅 55.0  4/19 難波16下 阪神芝1800 13
アルマディヴァン 勝浦正樹 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800
ウエスタンメルシー 内田博幸 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800 10
ミナレット 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800 14 11 14
ダンスアミーガ 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400
グレイスフラワー 柴田善臣 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800 13 18
パワースポット 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800
サングレアル 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 10 10 14

フルゲート18頭のところに23頭が特別登録されています。バウンスシャッセは出走馬決定賞金順位13位で出走は確実です。しかし、重賞2勝のバウンスシャッセですら出走馬決定賞金順位が13位とかなり低い方ですね。これはもう少し賞金加算をしないと大舞台では賞金不足ですね。

デイリー馬三郎 特別登録段階でのみどころ

 今年で10回目を迎えるマイル女王決定戦。勝ち馬のステップはドバイ組の2頭を含めて多様。1番人気馬は(3・2・0・4)の成績。13年は12番人気ホエールキャプチャがA着、昨年は11番人気のヴィルシーナが勝っており、7番人気以下の馬が7連対と波乱ムードも。4歳馬が6勝、6歳以上の馬は連対がない。
 
 ハープスターの春全休で1強の様相。紅一点の中山記念で力を見せつけたヌーヴォレコルトがGT2勝目に挑む。2戦目から9戦連続、条件不問で馬券圏内を確保する安定感は他の追随を許さない。
 
 マイラーズCでマークしたディアデラマドレの上がりは驚がくの31秒9。初めてのマイル戦で4角18番手の競馬でのF着は一変を予感させるには十分過ぎる。2度目で牝馬同士ならV候補だ。
 
 阪神牝馬Sを重賞初挑戦で制し、3連勝で臨むカフェブリリアント。送り出すのは今春、絶好調の堀厩舎でチームの勢いも見逃せない。小柄でも瞬発力はピカイチ。実績馬をまとめて倒してみせる。
 
 
中山牝馬Sが約1年ぶりの勝利となったバウンスシャッセ。実力馬が息を吹き返してきた。昨年のオークスではヌーヴォレコルトと0秒1差のB着。マイル戦の経験値では劣るが、力は見劣らない。
 
 秋華賞馬ショウナンパンドラのマイル戦の経験はエルフィンSA着だけ。次位を0秒6上回る上がりをマークしている。広くて直線の長い設定ならクリアは可能。流れに戸惑わなければV争いに。
 
 1番人気でG着に終わった昨年のリベンジへ。スマートレイアーは展開には左右されるが、現役屈指の破壊力を備える。阪神牝馬SC着は馬場の影響もあった。武器の威力を信じて直線にかける。
 
 高松宮記念のストレイトガールは大外枠がこたえた。重い馬場でのL着は力を出した結果ではない。昨年はロスのない立ち回りでB着に好走。条件さえ整えば大きく巻き返せる可能性は大いにある。

これ以降は2015年5月7日に作成

●ヴィクトリアマイル特別登録 日本馬のレイティング順位

ヴィクトリアマイル(GI)に特別登録した馬のレーティング順位(106以上)をお知らせいたします。なお、出馬投票を行う馬のうち、レーティング順位の上位5頭は他の日本馬より優先して出走できます。
日本馬のレーティング順位表
順 位 馬 名 レーティング
ヌーヴォレコルト 112
ストレイトガール 111
ショウナンパンドラ 111
メイショウマンボ 111
ディアデラマドレ 110
デニムアンドルビー 110
バウンスシャッセ 110
カフェブリリアント 108
スマートレイアー 108
10 リトルゲルダ 108
11 タガノエトワール 108
12 ケイアイエレガント 107
13 ベルルミエール 107

(1) レーティング順位については、過去1年間のオープン競走で、110ポンド(牝馬については106)以上のレーティングを得た馬を対象としています。
(2) 牝馬については、4ポンドを加算して順位を決定しています。
(3) 同レーティングの馬については、近走成績、距離実績等を総合的に勘案して順位を付しています。
(4) その他、馬場、近走成績、距離実績等を総合的に勘案し、レーティングを修正することがあります。
その結果、レーティングが110ポンド(牝馬については106)未満となった場合には、レーティング順位の対象とはなりません。
(5) レーティング順位発表後、5月12日(火)までの競走に出走した場合、その結果によりレーティング順位が変わることがあります。

これ以降は2015年5月10日に作成

●1週前の専門誌の情報

競馬ブック

データカプセル

 晩成タイプの馬、中〜長距離で戦える底力がない馬ではなかなか通用しないレース。具体的な条件を挙げれば、(1)3歳春までにG13着以内があること。(2)芝1800m以上の重賞で4着以内があること。以上の2点。また、2カ月半以上のリフレッシュ休養の後、1〜2戦叩いて臨むというのが理想の臨戦過程。更に、前走からの間隔は中3〜8週であることが望ましい。今年のメンバーでは、メイショウマンボとバウンスシャッセがこれに該当する。

アラカルト

中山記念を制したヌーヴォレコルト
 今年は豪G1勝ち馬ハナズゴールを含め5頭のGT馬が登録。なかでも昨年のオークス馬ヌーヴォレコルトは前走の中山記念で、皐月賞馬のロゴタイプやイスラボニータなど牡馬の強豪を破り優勝した。Vマイルの連対馬を見ると、前走、牡馬と戦っていた馬が6勝、2着3回の活躍を見せているが、ヌーヴォレコルトは2つ目のGTタイトルを手中におさめることができるかどうか。なお、ヌーヴォレコルトは昨年の桜花賞以来のマイル戦出走となる。
Vマイルで最多6勝の4歳馬
 ヴィクトリアマイルの年齢別成績を見ると、4歳馬が6勝、2着7回と好成績を残している。今年の4歳馬はオークス馬ヌーヴォレコルト、秋華賞馬ショウナンパンドラ、阪神JF勝ち馬レッドリヴェールなどGT馬3頭を含む9頭が登録しているが、“マイルの女王”に輝くのは、どの世代か。なお、4歳馬はGT馬以外にも中山牝馬Sを制したバウンスシャッセ、阪神牝馬S2着馬ベルルミエールなど多彩なメンバーが登録している。ちなみに、今年の古馬の牝馬限定重賞は5歳馬がトップの2勝を挙げており、4歳馬は1勝、2着2回の成績。
マイル戦連対率100%のリヴェール
 レッドリヴェールが約1年5カ月ぶりのGT制覇を目指す。同馬は2013年に3戦無敗で阪神JFを制したが、その後はダービーに挑戦(12着)するなど6連敗。今回は昨年の桜花賞2着以来、約1年1カ月ぶりのマイル戦となるが、レッドリヴェールは連対率100%(3戦2勝、2着1回)を誇る距離で、久々の勝利を味わうことができるかどうか。なお、Vマイル優勝馬の桜花賞成績を見ると、9頭中8頭が桜花賞で3着以内。また、須貝尚介師は先日の天皇賞(春)でJRA・GT・10勝を達成。6年2カ月3日での到達はグレード制を導入した1984年以降に開業した調教師のなかでは、最速での大台到達となった。なお、鞍上は前走に続き今年3月に移籍したC.ルメール騎手が予定されている。
前年、重賞3勝のディアデラマドレ
 ディアデラマドレは3度目のGT挑戦。同馬は昨年、マーメイドS、府中牝馬S、愛知杯と重賞3勝を挙げ、エリザベス女王杯では僅差の3着に入った。年明け緒戦となった前走のマイラーズCでは牡馬と戦い7着に敗れたが、重賞4勝目をGTの舞台で挙げることができるかどうか。Vなら古馬の牝馬限定重賞勝利数(4勝)は、リキアイノーザン、トゥザヴィクトリー、アドマイヤグルーヴと並び最多タイとなる。なお、鞍上は前走に続き藤岡康太騎手。
 また、ディアデラマドレの母は、現役時代に重賞3勝を挙げたディアデラノビア。母もGTでは3着3回とあと一歩のところで勝利を逃したが、娘はGT勝利を母に贈ることができるかどうか。なお、母のヴィクトリアマイル成績は、2006年3着、2007年6着。
GT初挑戦のカフェブリリアント
 阪神牝馬Sの勝ち馬カフェブリリアントは17戦目にしてGT初挑戦。同馬は500万クラスを卒業するのに苦戦したが、1000万に昇格後は4戦3勝と好成績を残しており、現在は中京日経賞→節分S→阪神牝馬Sと3連勝中。ヴィクトリアマイルでは2008年にGT初挑戦のエイジアンウインズがウオッカを破る大金星を挙げた例があるが、カフェブリリアントも実績上位馬を下し4連勝でGT初制覇を遂げることができるかどうか。また、カフェブリリアントは父ブライアンズタイム、母シンメイミネルバという血統で姉には2013年のヴィクトリアマイル14着後、故障のため引退したサウンドオブハート(父アグネスタキオン)がいる。カフェブリリアントはブライアンズタイム(2013年4月死亡)が24歳のときに種付けをした産駒だが、故障に泣いた姉の無念を晴らし、天国の父にGT勝利を贈ることができるかどうか。Vならブライアンズタイム産駒のJRA・GT制覇は2012年エリザベス女王杯を制したレインボーダリア以来に。
福永祐一騎手・内田博幸騎手
 現役騎手の牝馬限定GT勝利数を見ると、スマートレイアーに騎乗予定の武豊騎手がトップ(17勝)、2位はカフェブリリアントの福永祐一騎手(9勝)となっている。福永騎手はヴィクトリアマイル創設の2006年から10年連続での参戦となるが、10回目の挑戦で初勝利を挙げることができるかどうか。Vなら武豊騎手以来2人目の牝馬GT完全制覇に王手がかかる(現在、未勝利はVマイル、秋華賞)。また、ヴィルシーナで連覇中の内田博幸騎手はウエスタンメルシーに騎乗し、同一GT3連覇の偉業に挑む。
京都牝馬S逃げ切りのKエレガント
 京都牝馬Sを逃げ切ったケイアイエレガントには、内田博幸騎手に替わり吉田豊騎手が騎乗予定。同馬は前年、先団で競馬を進め勝ち馬から0秒3差の6着に敗れたが、今年はどんなレース運びをするのか。Vなら吉田豊騎手は2008年マイルCS(ブルーメンブラット)以来6年6カ月ぶりのJRA・GT制覇となり、牝馬限定GT完全制覇に王手となる(現在、未勝利はVマイル、桜花賞)。なお、昨年のVマイルでは主導権を取ったヴィルシーナが同レース初の逃げ切りVを決めている。また、尾形充弘師には1999年有馬記念(グラスワンダー)以来15年5カ月ぶりのJRA・GT制覇がかかる。
Vマイル連勝中のディープ産駒
 ヴィクトリアマイルを連勝中のディープインパクト産駒は秋華賞勝ち馬ショウナンパンドラ、GT初制覇を狙うスマートレイアー&デニムアンドルビーが登録。なかでも、スマートレイアーは“ディープ”産駒には珍しい芦毛の馬で、2013年の秋華賞では2着、前年のVマイルでは1番人気に支持されたが、8着という成績だった。Vマイルでは2009年にウオッカが前年1番人気→2着の雪辱を果たしたが、スマートレイアーもリベンジを遂げることができるかどうか。なお、デニムアンドルビーは出走すれば、12度目のGT挑戦に。
メイショウマンボ・ストレイトガール
 前年2着のメイショウマンボが復活Vを狙う。同馬は2013年にオークス、秋華賞、エリザベス女王杯とGT・3勝を挙げ、JRA賞最優秀3歳牝馬に輝いた。現在、メイショウマンボは昨年の宝塚記念11着から5戦連続で二桁着順に敗れているが、前年2着の舞台で復活勝利を挙げることができるかどうか。また、前年3着のストレイトガールは前走の高松宮記念で1番人気に支持されたものの13着。同馬は約1年ぶりのマイル戦となるが、スプリンターズS2着、香港スプリント3着などスプリント路線で培ったスピードを発揮しGT初勝利を挙げることができるか。なお、現在、ヴィクトリアマイルでは前走二桁着順馬が3年連続で連対中。

1週前厩舎レポ

アルマディヴァン
前走の福島牝馬Sは6着に。「外目の枠ということもあったし、出して行って掛かるのも嫌だったので、ジックリとレースをしていたが、直線で内から出てくる馬がいて、寄られる場面があった。そこがスムーズならもっと際どかったはず。今回の東京コースはこの馬が一番力を出せる舞台。真面目に走るタイプだし、それにここにきて地力もつけているので楽しみだよ」と高橋文師。
ウエスタンメルシー
「前走はスペースがなく、かわいそうなレースになってしまいました。ダメージはなく、馬は元気ですし、芝1600mのGTなら、十分に上位を狙える位置にいると思っています。それぐらい前々走の初音Sが強い内容でしたから。あの瞬発力を生かせれば」と奥村武師。
カフェブリリアント
「前走は鮮やかでした。スタートからしっかり出して、好位差しで勝ったんですからね。あんなレースがこんなに早くできるとは思ってもみませんでした。GTで相手は強くなりますが、自在性が出た今なら、チャンスはあると思います」と橋本助手。
ケイアイエレガント
「中山牝馬Sを捻挫で回避したが、その後はここを目標に、予定通りの調教メニューを消化。昨年は6着でしたが、当時、デキは下降気味。今年はここをピークに持っていけそうだし、とにかく雰囲気がいいんですよ。先行力を生かして、昨年以上の走りを期待したい」と田中助手。
ショウナンパンドラ
「前走はあれだけの不良馬場。さすがに状況がタフ過ぎましたね。最後は厳しくなってしまいました。レース後は疲れた表情をしていましたが、その点では前走から中5週と、ゆったりしたローテーション。まず疲労回復に努めたのち、立ち上げ直すだけの余裕がありました。1週前は坂路で併走。後ろから追いかけて動きはしっかり。これからレースへ向けて更に良くなってきそうです。今回は牝馬同士のレース。自身の力を出せれば」と高野師。
スイートサルサ
「小回りコースを考えると、前走は満点といえる競馬でしたね。体はできていますから、もう速いところはいりません。直線が長い東京コースならジックリ脚をタメて行けるし、そういう競馬なら終いは弾けてくると思います。GTですがどこまで通用するか楽しみですね」と菊川師。
ストレイトガール
「前走は強い雨が降って、発表以上に馬場が悪かった。大外枠だったし、遠征帰りで目に見えない疲れもあったのかもしれないね。1週前追い切りに乗ったジョッキーも「乗りやすいし、折り合いもついていた」と言っていた。マイルは問題ないし、折り合いも気にしなくていい。牝馬同士なら」と田代助手。
スマートレイアー
「前走も脚は使っていたが、いつもの弾け方ではなかった。緩い馬場が応えたよう。一旦、放牧に出したけど、稽古は相変わらず動いている。持ち味の末脚はここでも上位だと思うし、パンパンの良馬場でやれれば」と大久保龍師。
タガノエトワール
「その前の2走は直線で壁になったり、道中で外へ弾かれたり。だから前走はやっと力通りのレースができたということ。行きたがる面があったが、よく我慢して乗って良さを出してくれた。今回はマイルだから、折り合いはつけやすい。それに道中ジッとして行けそうな分、直線の長い東京は魅力。牝馬同士の重賞は、これまでローズSと秋華賞で上位を争ってきた。当時と比べて、体が大きくなって成長を感じている。通じていいはず。好レースを」と松田博師。
ディアデラマドレ
「前走は開幕週とあって、ジョッキーは届くポジションでのレース運びをしたかったとのことですが、ゲートで突っかけて体を後ろへ戻したタイミングでのスタート。直線ではいい脚を使ってくれましたが、あの馬場とペースではさすがに厳しかったです。とはいえ、レース後の回復は早く、1週前のコース追いでは脚の運びが素軽くなったと、騎乗したスタッフは好感触でした。今回は直線の長い東京、それに牝馬同士のレース。この馬の持ち味を出せる舞台ですから、ぜひいいレースを」と吉岡助手。
ヌーヴォレコルト
「1週前は木曜に併せ馬で終いビシッと。体つきは大きく変わらないが、馬自身は確実にパワーアップ。そのあたりを岩田騎手も感じてくれたと思います。これでスイッチが入るでしょう。今回は牝馬限定戦。タイトルを逃した昨秋の分もここで取り返したいですね」と斎藤誠師。
バウンスシャッセ
「近走はフケとか、馬場を気にしたりとかで、いい結果を出せていませんでしたが、前走は外を回りながら強い競馬で勝ってくれました。1600mは2歳時のアルテミスS以来ですが、あの当時とは馬が違いますし、折り合い面などを考えるとこの距離は合っていると思います。3歳時の実績からも見劣らないはずですよ」と津曲助手。
ハナズゴール
「洛陽Sは状態面がもうひとつでしたし、近2走は道悪でボコボコした馬場に泣かされました。敗因は明確で能力の減退はありません。5月3日の坂路では引っ張りきりで53秒台の時計をマーク。体も430K前後で安定していますので、馬場さえ良ければ走っても不思議はありません」と加藤助手。
ベルルミエール
「前走は距離がベストだったし、うまく運んでくれたけど、勝ち馬にはいい目標になってしまった。体の張りは良くなっているし、輸送も問題ないけど、東京のマイルは地力を試される舞台だし楽ではないだろうね」と高橋亮師。
ミナレット
「前走はスタートを決めてうまく自分のリズムで運べたのが良かったですね。相手は強くなりますが、距離短縮はいいし、状態の良さを生かして頑張ってほしいです」と大和田師。
メイショウマンボ
「人が矯正しようとすると耳を絞ったり、尻尾を振ったり、気難しい面を出すのがひどくなってきている。それでレースでも結果が出ないので、いろいろと厩舎では試行錯誤している。2500mから1400mに一気に縮まった前走でも先行できたように、マイルでも対応できるスピードを持っているし、昨年は2着と走った舞台なので、巻き返してほしい」と飯田祐師。
リトルゲルダ
「今週は坂路で併せ馬。結構チップが深かったが、最後までしっかりしていた。動きは上々。暖かくなって馬体もスッキリとしてきた。距離は未知数だが、こなせそうな気はする」と鮫島師。
レッドリヴェール
「阪神牝馬Sはチグハグな競馬になったが、久々の分もあったと思うし、最後は伸びていたから内容は悪くなかった。使った後も馬体減りなく順調で成長を感じるし、1週前追い切りの動きも良く、叩き2走目で状態は最高にいい。ダービー時には長距離輸送で体が減ったが、成長している今ならクリアしてくれるはずだし、直線の長い東京コースはいい。馬場も問わないから、今のデキの良さを生かせればチャンスはあると思っている」と須貝尚師。

1週前攻め気配

アルマディヴァン
(7日、美浦坂路)外目を単走で上がってきたが、ピッチ走法で回転が速く、キビキビとした切れのあるフットワークだった。
カフェブリリアント
(7日、美浦南W)1秒近く追いかけて、最後は馬なりで遅れ。終い重点で時計は平凡だが、回転の速い機敏なフットワークで、鞍上も手綱は抑えたまま。毛ヅヤもピカピカで、ますます体調を上げているような感じさえある。
ケイアイエレガント
(6日、美浦南W)久々だけに1週前は息のことを考慮してかコースでの追い切り。追走したにしても最後は案外だったが、時計そのものは上々。このひと追いでガラッと変わってきそうだ。
ショウナンパンドラ
(6日、栗東坂路)格下相手の併せ馬で同入だったが、しっかりとやれたし、脚取りもパワフル。久々の前回でも仕上がりは良かったが、引き続き好気配。
スイートサルサ
(7日、美浦南W)レース間隔がそれほど開いていないので、1週前は単走でサーッと流すような追い切り。回転の速いフットワークで、依然、切れを感じさせていた。好調持続と見ていい。
ストレイトガール
(6日、栗東CW)前走時も状態は良かったが、この中間もシャープ(11秒7)な伸び。距離延長を考えると、もう少し首を使えればベストだが、馬体ははち切れんばかり。
スマートレイアー
(6日、栗東CW)追われてからの伸びが際立っていた。重心が低く凄い推進力。コズミも軽くひと叩きでほぼピークの状態に。
タガノエトワール
(6日、栗東CW)馬体はフックラしているが、少し脚捌きが硬い。間隔からセーブ気味なのは当然だが、調整過程は前走時に比べ少し軽く感じる。
ディアデラマドレ
(6日、栗東CW)四肢にレガースを着けているが、硬さがまったくなく実に軽快。むしろ前走時より力みが抜け、リラックスしている。毛ヅヤも冴えて完璧に近い状態。
ヌーヴォレコルト
(7日、美浦南W)最後は少してこずったが、それでもこの時計が出れば文句なし。体の張りは良く、何よりも走りそのものが力強い。きっちり態勢は整いそうだ。
バウンスシャッセ
(6日、美浦南W)時計は目立たないが、最後まで楽な手応えで楽々同入。全身を大きく伸ばして、それなりに迫力も感じさせた。前回同様の好気配。
ハナズゴール
(6日、美浦南W)終い重点の追い切りだったが、直線は切れのある伸び脚。体はいつになくフックラと見せており、気合乗りも上々。雰囲気はなかなかいい。
ベルルミエール
(6日、栗東CW)直線内にモタれるが、それでもこの馬としてはマシな方。まだ緩かった前走時より腹回りが締まっているし、気配は更に上がっている。
メイショウマンボ
(7日、栗東CW)ようやく毛ヅヤが冴えてきたし、いい時のバネが出てきた。内目を回ったとはいえ芝並みの好時計。まだ重心は高いが、徐々に復調。
リトルゲルダ
(7日、栗東坂路)一気に坂を駆け上がり、なかなか迫力が感じられた。馬体もガッチリとしており、見栄えする。仕上がりに関しては上々。
レッドリヴェール
(6日、栗東坂路)前走が24Kの馬体増。線の細さが解消され、随分逞しさが出てきた。未勝利馬相手とはいえ、アッという間に突き放して動きも上々。好気配。

JRA−HP

 今年で10回目を迎えるヴィクトリアマイルは、上半期における4歳以上牝馬の頂上決戦。歴史はまだ浅いが、過去の優勝馬には、ウオッカ(2009年)、ブエナビスタ(2010年)、アパパネ(2011年)など、名牝の名前がずらりと並んでいる。近年は、世界的に牝馬の活躍が目立っており、今年の日本の競馬シーンでも、ヌーヴォレコルトが牡馬のGI ホースを相手に中山記念を勝利。また、ラキシスが産経大阪杯でダービー馬のキズナ(2着)を退けて優勝と、牝馬が好結果を残している。今年のヴィクトリアマイルも、好メンバーが集結して手に汗握る熱戦が繰り広げられそうだ。緑も鮮やかな東京競馬場で輝きを放つのはどの馬か? 華麗なる競演に注目したい。

ヌーヴォレコルト(牝4・斎藤誠)は、昨年の3歳牝馬三冠レース全てに出走。桜花賞3着、オークス優勝、秋華賞2着の成績を残し、さらに、古馬相手のエリザベス女王杯でも2着に好走した。コースや距離を問わず常に上位争いに加わった能力は、現役牝馬の中でもトップクラスと言える。今年初戦となった前走の中山記念では、牡馬のクラシックホース2頭(ロゴタイプ・2着、イスラボニータ・5着)を相手に優勝。3度目の重賞制覇を成し遂げ、好発進を決めた。前走後は放牧に出されリフレッシュ。帰厩後はこのヴィクトリアマイルを目標に調整が進められている。今回、GI タイトルを増やす絶好のチャンスを迎えた。

ディアデラマドレ(牝5・角居勝彦)は、4歳時の昨年に、マーメイドS、府中牝馬S、愛知杯と、鋭い末脚を武器に重賞3勝を挙げた。今年初戦となった前走の読売マイラーズCは7着に敗れたが、上がり3ハロンのタイムは31秒9(推定)と、究極とも言える数字を記録。約4か月の休養明けに加えて牡馬の強豪が相手で、さらに、スローペースになり末脚勝負を身上とする本馬に展開が向かなかったことも考慮すれば、本番につながる内容は残せたと考えていいだろう。牝馬限定レースに替わる今回は大きく浮上してくるはずで、初のGI タイトル奪取に挑む。

ショウナンパンドラ(牝4・高野友和)は、昨年の秋華賞優勝馬。昨春は馬体の線の細さが解消せず軌道に乗れなかったが、夏の新潟遠征を機に本格化を遂げ、500万下の糸魚川特別を優勝した後、秋華賞トライアル・紫苑S(ともに新潟・芝2000m)2着で優先出走権を獲得。続く秋華賞を見事に制してGI ホースの仲間入りを果たした。今年初戦となった前走の産経大阪杯は9着に敗れたが、約4か月半ぶりのレースに加えて、かなりパワーを要する馬場コンディション(不良)だっただけに、大きく評価を落とす必要はないだろう。休養明けを1度使われて状態面の上積みが見込める今回、大きな変わり身を見せて優勝する可能性は十分にあるはずだ。

カフェブリリアント(牝5・堀宣行)は、3走前の1000万下・中京日経賞(中京・芝1600m)→前々走の1600万下・節分S(東京・芝1600m)を連勝して臨んだ前走の阪神牝馬Sも制し、重賞初挑戦・初制覇を成し遂げた。休養を挟みながらレースを使われてきたため出世までに少し時間を要したが、ここにきて一戦ごとにパワーアップ。新興勢力の代表的な存在としてGI の舞台に登場する。今回は相手がさらに強化され試金石の一戦となるが、まだ能力の底を見せていない点は魅力。V4でのGI 制覇も決して夢ではない。

バウンスシャッセ(牝4・藤沢和雄)は、今年初戦となった前走の中山牝馬Sを優勝。昨年3月のフラワーC以来となる2度目の重賞制覇を達成した。全4勝中3勝を中山の芝1800〜2000mで挙げているが、昨年のオークスでは、ヌーヴォレコルト(1着)やハープスター(2着)と接戦を演じ、0秒1差の3着に好走している。広くて直線の長い東京・芝コースにも対応可能と言える。今回は、前走から約2か月とレース間隔を十分に取って調整が進められており、調教で見せる動きも抜群。絶好の仕上がりで出走できそうだ。

ストレイトガール(牝6・藤原英昭)は、昨年のヴィクトリアマイルで3着。最後の直線でなかなか進路が見つからず若干脚を余した感もあったが、勝ち馬のヴィルシーナから0秒1差まで追い上げた。これまでの全8勝を芝1200mで記録しているスプリンタータイプだが、芝1600mのGI でも通用することを示した一戦と言えるだろう。前走の高松宮記念は13着と大敗を喫したが、雨の影響でパワーを要するコンディションになっていた馬場(稍重)が合わなかったのかもしれない。今回、良馬場での出走がかなえば、戴冠の可能性は十分にありそうだ。

スマートレイアー(牝5・大久保龍志)は、昨年のヴィクトリアマイルで1番人気の支持を集めた馬。結果は、最後の直線で狭くなるシーンがあって8着に敗れたが、勝ち馬のヴィルシーナとのタイム差は0秒4と、大きくは負けていない。GI のタイトルに手の届く能力があることは間違いなく、今回は昨年の雪辱を果たしたいところだろう。前走の阪神牝馬Sは4着に敗れたが、上位3頭よりも1キロ重い55キロの別定重量を負担しながらも、上がり3ハロン34秒5(推定)の末脚を発揮。本番につながる内容を残しているだけに、レースを1度使われた上積みが見込める今回は、本領発揮が期待される。

ケイアイエレガント(牝6・尾形充弘)は、出走を予定していた中山牝馬Sを回避したものの、4月中旬には調教が再開されており、本レースへ向けての調整は順調に進んできているようだ。昨年は、福島牝馬Sで重賞初制覇を飾ると、続くヴィクトリアマイルでも勝ち馬から0秒3差の6着に健闘。6歳となった今年も、前走の京都牝馬Sを逃げ切って重賞2勝目をマークした。今回、マイペースの展開に持ち込むことができれば、大仕事を成し遂げても不思議ではない。

スイートサルサ(牝5・菊川正達)は、前走の福島牝馬Sを優勝。待望の重賞初制覇を達成し、上昇気流に乗ってGI のステージに登場する。前走は、いつもより前めのポジションでうまく流れに乗り、直線では切れ味鋭い末脚を発揮して差し切り勝ちを収めた。今回は、本馬が〔2・1・1・1〕と得意にしている東京・芝1600mが舞台。勢いに乗って頂点に立つ可能性は十分にあるだろう。

メイショウマンボ(牝5・飯田祐史)は、2013年に、オークス、秋華賞、エリザベス女王杯を優勝し、同年のJRA賞最優秀3歳牝馬を受賞。今回のメンバーの中でも、実績では最上位と言える馬だ。昨年のヴィクトリアマイル2着以降は二桁着順の大敗が続いているが、侮ることはできない。

その他にも、前走の阪神牝馬Sで2着に好走したベルルミエール(牝4・高橋亮)、昨年に、オーストラリアの国際G1・オールエイジドS(ロイヤルランドウィック・芝1400m)を制したハナズゴール(牝6・加藤和宏)など、伏兵陣も虎視眈々と上位進出を狙っている。

これ以降は2015年5月14日に作成

●追い切り情報(5月14日更新)

前走前 3月11日 美浦南ウッドチップ 良馬場 馬なり余力

田辺裕信
5F 68.5
4F 52.7
3F 38.0
1F 12.7[5]
ダノンゴールド(障害オープン)強めの内を0.4秒追走0.2秒先着



4月23日 美浦南坂路 稍重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 63.8
3F 46.9
2F 30.6
1F 14.8


4月24日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 58.9
3F 42.5
2F 27.1
1F 13.3
ウェブスリンガー(3歳未勝利)馬なりを0.5秒追走同入


4月25日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 65.3
3F 47.6
2F 30.2
1F 14.5


4月28日 美浦南坂路 重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 63.8
3F 46.9
2F 29.8
1F 14.2


4月29日 美浦南ウッドチップ 良馬場 馬なり余力

上野翔
5F 68.8
4F 53.3
3F 39.2
1F 13.0[6]
サトノギャラント(古馬オープン)馬なりの内を0.4秒先行同入


5月1日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 61.9
3F 45.5
2F 29.3
1F 14.2


5月2日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 62.7
3F 45.5
2F 29.5
1F 15.0


5月3日 美浦南ウッドチップ 良馬場 馬なり余力

助手
キリで見えず


5月5日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 61.6
3F 45.7
2F 30.1
1F 14.9


5月6日 美浦南ウッドチップ 良馬場 馬なり余力

北村宏司
5F 69.4
4F 53.2
3F 40.3
1F 12.5[6]
ダノンゴールド(障害オープン)馬なりの内同入


5月8日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 61.6
3F 45.3
2F 29.6
1F 14.4


5月10日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 55.1
3F 40.3
2F 26.3
1F 12.8
レッドシャンクス(古馬1000万下)馬なりを0.4秒追走同入


5月12日 美浦南坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 61.8
3F 45.4
2F 29.7
1F 14.8


5月13日 美浦南ウッドチップ 稍重馬場 馬なり余力

北村宏司
4F 52.0
3F 38.3
1F 13.2[7]
レッドソレイユ(古馬500万下)強めの外を0.8秒追走0.3秒先着

 4月23日、22日に帰厩後、早速16−16−15−15程度で追い切られました。予定通りのレース1か月前の帰厩。この後もいつものように順調に進んで行って欲しいですね。

 4月24日、早速ハロン14秒程度の速いところを乗られました。前回奏功した追い切りのやり方で今回も臨むのでしょうね。今回も上手く行って欲しいですね。

 4月25日、終い2ハロン15秒で追い切られました。毎日ハロン15秒で追い切られなかなかのペースですね。ここまで順調で何よりです。

 4月28日、終いだけ少し伸ばす調教です。追い切り時計の本数も多く調子が良いことが窺えます。

 4月29日、上野翔騎手に追い切っていただきました。前走前に田辺裕信騎手騎乗で追い切った時と同水準の動きです。これでいてまだ2週前追い切りですからねぇ。これはかなり期待出来そうです。とは言ってもGTですし、この最高の状態でどこまで通用するかですね。ここで上位ならGT級の実力だということですが、なかなかGVとGTでは層の厚さが違いますし、中山牝馬S組は次走の福島牝馬Sでは人気ばかりで散々な結果でしたからねぇ。
 競馬ブックでは”馬体気合共に絶好”で右上がりの矢印とかなり高い評価でした。

 5月1日、この日も終いを伸ばす追い切りをされています。どうも今回も後ろから行く感じですね。直線の長い府中ならそれが良いんでしょうけど。果たして突き抜けてくれますか。

 5月2日、実質15−15の追い切りですが、2ハロン目で15秒を僅かに切ったので時計として計時されました。それにしても今回はバードに追い切られています。速い時計だけないものの、前回はこの調整方法で重賞を勝ったわけですし今回も上手く行くことを願いたいですね。

 5月3日、ウッドチップで追い切られましたが、キリの為、時計も内容もわかりません。

 5月5日、15−15ですが、終いで僅かにハロン15秒を切ったので時計として計時されることになりました。

 5月6日、本番で騎乗する北村宏司騎手に追い切られました。負荷をかける調教というよりも別の意図で追い切られているということですが、それは以下の陣営のコメントを見ないとわからないですよね。
 以下は5月6日に更新されましたクラブ公式HPバウンスシャッセの近況報告です。
「この中間も大きな問題は見られず、順調に来ることができています。調子の良さをキープしつつ、変にテンションを上げすぎないように気を付けながらの調整ですが、北村ジョッキーもそれを理解して調整にあたってくれています。女の子ですし、強い負荷をかけすぎて堪えさせるようなことは避けなければいけませんから、メンタル面も込みで現状を維持することを念頭に置いています。来週は当該週となりますから、そのあたりは状態を見ながら微調整して整えることになるでしょう」(千島助手)「帰ってきて具合がいいと言うことは聞いていました。今朝の追い切りに跨らせていただきましたけれど、雰囲気は良く、この状態を維持するようなイメージで調教をつけたいと思って追い切りに臨みました。併せる形でしたが、まず僕のバウンスが先行して、直線で内に進路を取り後ろから外に合わせてくる馬と体を並べて終いを伸ばすようにしています。終始リズムよく走れていて、フットワークもまずまずでしたし、感触は良かったですよ。来週が本番なのでこの1週間でまたグッと上向いてきてくれるはずですし、順調に行ってくれたらいいですね」(北村宏騎手)17日の東京競馬(ヴィクトリアマイル・牝馬限定・芝1600m)に北村宏騎手で出走を予定しています。
 ということで、メンタル面を重視して負荷をかけすぎない調教をされているとのこと。確かにバウンスシャッセはもう何走も走っていますし、競馬のわかっている馬ですから、負荷よりも精神面でしょうね。以前のように途中で走るのを止めちゃえばどうしようもありません。前回はこの考え方で上手く行きましたし、今回も期待しています。
 競馬ブックでは”好気配示す”と高い評価をいただいております。

 5月8日、15−15強で追い切られました。追い切り時計が出ているということは基本順調ということですから安心しますね。この調子で17日にきちんとゲートインして欲しいですね。

 5月10日、日曜日ですが、そこそこの負荷をかけられました。15−14−13−13ですね。輸送の少ない東京ですから、水曜日にある程度負荷をかけて完成ですね。本日NHKマイルに出走した同厩舎のアヴニールマルシェも難しい馬ながら上手い調整で4着と力を出し切りました。鞍上の北村宏司騎手のエスコートも良かったですし、次週も同じコンビで上位に食い込んで欲しいですね。

 5月12日、15−15で追い切られました。全体的に速い時計はありませんが、これだけの本数を乗られていれば十分でしょう。明日、ジョッキーで追い切って完成ですね。ここまで順調で何よりです。

 5月13日、北村宏司騎手を背に最終調整をされました。追い切りの意図は下記藤沢和雄先生のコメントに全てが書いてあるのでそちらでということにして、全体的に速い時計はあまりありませんが、しっかりと意図を持って調教されており万全の状態と思います。
 私ほっさんの追い切り評価は「A−」です。最高の「A+」ではない理由は私は負荷をかける調教が好きというだけの理由で、追い切り本数や調整意図、調教過程から文句なしの状態だと思います。
 競馬ブックでは”抜群の脚捌き”で右肩上がりの矢印とかなりの高評価。デイリー馬三郎では”乗込十分B”と私と同じような意味合いの評価のようです。
 以下は同日(5月13日)更新されましたクラブ公式HPバウンスシャッセの近況報告です。
「今週の競馬に向けて今朝追い切りをかけました。朝一番は台風の影響もあるかもしれないと思えましたので後半の時間帯、2回目のハロー明けのタイミングで入るようにしました。まずはダートコースでゆったりと体を動かした後に整備されたウッドチップコースへ入って、向こう正面からスタートしてすぐスピードアップさせて半マイルを重点的にしっかりと動かすものです。北村を背にして3頭目を追走。直線では一番外から差を詰めるというものでしたが、動きはしっかりとしていたように思います。具合はとても良く、調教を手伝ってくれているジョッキーの上野くんも“状態がいい”と言ってくれていますからね。先週はアヴニールでうまく行かずに申し訳なく思っていましたが、今週はこの馬。楽しみにしていてください。よろしくお願いします」(藤沢和師)17日の東京競馬(ヴィクトリアマイル・牝馬限定・芝1600m)に北村宏騎手で出走を予定しています。
 ということで、実に丁寧に追い切り内容を説明していただいてます。藤沢和雄先生の”楽しみにしていてください”というお言葉はなんだかより一層の期待をバウンスにかけちゃいますね。
 しかし、何よりもここまでこのレースを目標に順調に故障や頓挫もなく仕上げて来られたのは陣営の手腕ですし、バウンスはここまで目標のレースにはいつもしっかりとした仕上げで出走させていただいております。頼もしいですし有り難いことですね。

●気になる出馬想定表(5月17日 東京11R 第10回 ヴィクトリアマイル GT)

出馬想定表 5月17日 東京11R 第10回 ヴィクトリアマイル GT 芝1600m 牝馬限定 国際 定量 全20頭 フルゲート 18頭  
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
以下、2頭は優先出走馬         
カフェブリリアント 福永祐一 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400
スイートサルサ 田中勝春 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800
以下、21頭は出走馬決定賞金順
ヌーヴォレコルト 岩田康誠 55.0  3/01 中山GU 中山芝1800
メイショウマンボ 武幸四郎 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 13 15 12 10
ショウナンパンドラ 浜中俊 55.0  4/05 大阪GU 阪神芝2000
ディアデラマドレ 藤岡康太 55.0  4/26 マイGU 阪神芝1600
ストレイトガール 戸崎圭太 55.0  3/29 高松GT 中京芝1200 13 11
レッドリヴェール クリストフ・ルメール 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 16
リトルゲルダ ミルコ・デムーロ 55.0  3/29 高松GT 中京芝1200 16 14
ケイアイエレガント 吉田豊 55.0  1/24 京都GV 京都芝1600 13
スマートレイアー 武豊 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 10
バウンスシャッセ 北村宏司 55.0  3/15 中山GV 中山芝1800 12
ベルルミエール 川島信二 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 10
ハナズゴール 丸田恭介 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 11 12 10 12
タガノエトワール 川田将雅 55.0  4/19 難波16下 阪神芝1800 13
アルマディヴァン 勝浦正樹 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800
ウエスタンメルシー 内田博幸 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800 10
ミナレット 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800 14 11 14
ダンスアミーガ 和田竜二 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400
グレイスフラワー 柴田善臣 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800 13 18

表中 騎手の太字は乗り替わり予定

フルゲート18頭のところに現在20頭出馬想定されています。上位のデニムアンドルビーが予定通り回避したためにバウンスシャッセの出走馬決定賞金順位は12位になりました。

●出馬確定表

出馬確定表 5月17日 東京11R 第10回 ヴィクトリアマイル GT 芝1600m 牝馬限定 国際 定量 全18頭
馬名 騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
カフェブリリアント 福永祐一 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400
スイートサルサ 田中勝春 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800
ヌーヴォレコルト 岩田康誠 55.0  3/01 中山GU 中山芝1800
メイショウマンボ 武幸四郎 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 13 15 12 10
ショウナンパンドラ 浜中俊 55.0  4/05 大阪GU 阪神芝2000
ディアデラマドレ 藤岡康太 55.0  4/26 マイGU 阪神芝1600
ストレイトガール 戸崎圭太 55.0  3/29 高松GT 中京芝1200 13 11
レッドリヴェール クリストフ・ルメール 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 16
リトルゲルダ ミルコ・デムーロ 55.0  3/29 高松GT 中京芝1200 16 14
ケイアイエレガント 吉田豊 55.0  1/24 京都GV 京都芝1600 13
スマートレイアー 武豊 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 10
バウンスシャッセ 北村宏司 55.0  3/15 中山GV 中山芝1800 12
ベルルミエール 川島信二 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 10
ハナズゴール 丸田恭介 55.0  4/14 阪神GU 阪神芝1400 11 12 10 12
タガノエトワール 川田将雅 55.0  4/19 難波16下 阪神芝1800 13
アルマディヴァン 勝浦正樹 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800
ウエスタンメルシー 内田博幸 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800 10
ミナレット 江田照男 55.0  4/25 福島GV 福島芝1800 14 11 14

表中 騎手の太字は乗り替わり

●東京芝1600mコース解説

 スタート地点は向正面奥。バックストレッチは緩やかな下り坂になっており、あまりペースは緩まず、縦長の馬群で平均ペース以上になりやすい。3コーナー手前にさしかかるところで緩い上り坂。
 最後の直線が長いので、3〜4コーナーでは馬群が凝縮せずに、追い出しにかかるのは直線に入ってからになる。逆に言えば、直線に入った直後はインコースで馬群が密集しやすい。ここを上手に捌けるかがポイント。
 マイル戦としては、日本一タフなコースで、逃げ切るのはかなり難しい。上のクラスになればなるほど差しが決まる。かといって、追い込み一辺倒でも厳しく、ある程度先行力と末脚の持続力が必要。
 マイル以上の距離適性が求められ、中距離もこなせるスタミナを持つ馬の方が心強い。
有利な枠順 5枠以降
有利な脚質 先行〜差し
ポイント マイル以上の距離適性、末脚の持続力
種牡馬ベスト ディープインパクト、ステイゴールド、デュランダル
連対騎手ベスト 北村宏司、福永祐一、蛯名正義、横山典弘、三浦皇成
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
2歳新馬 1分37秒3 1分37秒7 1分38秒0 1分40秒1
2歳未勝利 1分36秒6 1分36秒9 1分37秒6 1分39秒6
2歳500万 1分36秒1 1分36秒9 1分39秒7
2歳オープン 1分36秒0
3歳新馬 1分37秒7 1分37秒9 1分40秒2
3歳未勝利 1分35秒8 1分36秒4 1分36秒8 1分37秒2
3歳500万 1分35秒1 1分35秒2 1分36秒8 1分37秒2
古馬500万 1分35秒1 1分35秒6 1分36秒1 1分37秒9
古馬1000万 1分34秒6 1分34秒8 1分36秒0 1分39秒1
古馬1600万 1分34秒1 1分34秒1 1分35秒6 1分37秒2
古馬オープン 1分33秒8 1分33秒6 1分37秒6 1分37秒6

●騎手は北村宏司騎手 ほっさん評価 2014年「A−」 → 2015年「A+」

 今回のバウンスシャッセの鞍上は主戦の北村宏司騎手です。昨年(2014年)は8年ぶりにGTを制覇し、他に重賞4勝を含む計117勝を挙げて全国リーディング堂々の5位。私のランキングでも2014年の「A−」から「A+」にランクアップしました。

 しかし、周囲の期待が大きすぎるからなのか、無理な騎乗を繰り返し今年に入り2度の騎乗停止。バウンスシャッセの前走の中山牝馬Sも騎乗停止中で田辺裕信騎手に乗り替わりになりました。その田辺裕信騎手がバウンスの常識を覆す中山で後方からという大胆な競馬でバウンスを優勝に導き、巷では今回も田辺裕信騎手でという意見をよく見ます。確かに、ここまで今ひとつの競馬が続いていたバウンスシャッセが大胆に戦法を変えて強い競馬で重賞2勝目を挙げた訳ですから、それまで騎乗していた北村宏司騎手は何をやっていたんだということになりますが、私は特に北村宏司騎手はバウンス騎乗時にまずい騎乗をしたとは思っていませんし、強いて挙げるならオークスでの直線の不手際でしょうが、人間のやることだから仕方がないという程度の内容で、格段に下手な乗り方だったとは思っていません。

 愛馬エスポワールシチーの時も、主戦の佐藤哲三騎手がGT騎乗の為に乗り替わりになり、その1戦でエスポワールシチーを初の重賞制覇に導いた松岡正海騎手でこれからもという意見が出ましたが、私は当時も反対でした。やはりその馬をそれまで育ててきたのはエスポなら佐藤哲三、バウンスシャッセなら北村宏司騎手ですし、もっともその馬を知る、そして貢献度の高い騎手がずっと乗り続けて欲しいと私は思います。

 昔はよく、ある程度のクラスになったら、武豊騎手に交替というのが多かったですが、私はそれが嫌で馬券もアンチ武豊でしたからねぇ。もっとも、武豊人気で馬券が馬の能力以上に安くなるのも嫌だったからですが・・・。

 そんなこんなで、バウンスと共に歩んできた北村宏司騎手でGTを獲りたいですね。



 2015年5月14日終了現在、JRA通算1118勝。GT2勝、重賞28勝。勝率9.2パーセント、連対率18.3パーセントといずれもなかなかの数字である。

 昨年(2014年)は117勝、勝率11.5パーセント、連対率23.6パーセントと2年連続で100勝を超えてきた。全国騎手リーディング堂々の5位。本年(2015年)ここまで20勝、勝率9.1パーセント、連対率18.6パーセント。すでに2度の騎乗停止を受けている。



 北村 宏司(きたむら ひろし)は1980年7月24日生まれの34歳。日本中央競馬会(JRA)美浦トレーニングセンター所属(フリー)の17年目の騎手である。デビューから永年藤沢和雄厩舎所属だったが、2011年1月1日付けでフリーになった。


 馬術の国体選手だった父親が、家で馬を飼っていたこともあり、幼少の頃から乗馬に親しんでいた。

 1999年に騎手デビュー。同期には二本柳壮、高田潤らがいる。初騎乗は同年3月6日、中京競馬第4競走のイブキアーンドランで、16頭立ての16着だった。初勝利は同年3月14日、中山競馬第2競走で、タイキコンコルドに騎乗してのものであった。その年は6月に左足を骨折し、それによる1ヶ月の休養があったものの37勝を挙げ、JRA賞(最多勝利新人騎手)を獲得した。

 デビュー翌年の2000年1月30日、東京競馬場での東京新聞杯を単勝7番人気のダイワカーリアンで制して重賞初勝利。その後もこの年から38勝→54勝→41勝→78勝→65勝→59勝と堅実に勝ち星を挙げ、関東リーディングの上位に名を連ねる。

 所属の藤沢和雄厩舎はGTによく管理馬を送り出すが、北村が騎乗していた馬がGT出走になると他のリーディング上位の騎手や外国人騎手に乗り替わりというパターンが多かった。しかし、岡部幸雄が2005年に引退して以降は実力のある馬の騎乗が回ってきている。また、藤沢も2006年からは「日本人騎手育成のためにオリビエ・ペリエ、ケント・デザーモなどの外国人騎手に依頼せずに(自身の厩舎に所属する騎手を中心とした)日本人騎手に依頼する」と宣言しているため、更に有力馬への騎乗機会が増えている。

 ダンスインザムードに騎乗した2005年の天皇賞(秋)では、それまで不振に陥っていた同馬を、前年に2着したときと同じような先行3番手という競馬を試みた結果、僅差の3着に粘らせ復活させた。さらに2006年のヴィクトリアマイルでは同馬を桜花賞以来2年ぶりの勝利に導き、自身初のGTタイトルを獲得。同時にヴィクトリアマイルの初代優勝騎手となった。

 そのヴィクトリアマイルの8日後には、東西騎手対抗サッカー大会に参加。この場でも、東軍(Jスマイル)を勝利へと導き、MVPに選ばれるという活躍を見せた。

 2007年9月、通算500勝を達成。

 2008年、アメリカ合衆国へ遠征していた自厩舎のカジノドライヴのピーターパンステークスへ向けての調教を行うためのパートナーとして渡米し、5月7日の追い切り後に帰国した。その帰国直後の5月11日に京都競馬場で行われた第12競走でジェイケイボストンに騎乗し、最後の直線で前の馬と触れてつまずいたことにより落馬し、その後左前腕部骨折、左大腿部挫創と診断された。なおジェイケイボストンの落馬直後にはコンゴウダイオーと鞍上の武英智(北村と同期でもある)が接触し、後者も落馬するという大きな落馬事故となっている。そして療養中には普段できないことをしたいということからフランスへ競馬研修を行うなどした。傷が癒えて8月21日より調教に復帰し、9月13日より実戦復帰を果たし、復帰初日に勝利を挙げている。そして復帰2週目の9月21日には2頭落馬というアクシデントの中、セントライト記念をダイワワイルドボアで勝ち、2008年初重賞勝ちを記録した。

 2011年1月1日付けで、それまで所属していた藤沢和雄厩舎を離れてフリーとなった。

 2014年3月1日、中山4Rをファンシーミューズで勝ちJRA通算1000勝を達成。


 「2011年の1月1日付けで藤沢和雄厩舎から離れてフリーになった。論理的で勉強家。コメントは的確でダメと思っている時はニュアンスで伝わってくる。感覚派ではなく、2度、3度騎乗して肌で覚えてからの方が狙いやすい。」(佐藤祐樹元地方競馬騎手)
 ほっさん愛馬での成績 (14戦1勝)

 2006年10月28日 マドリードシチー  3歳未勝利  東京芝2000m    7着/12番人気
 2008年 3月15日 ギムレットシチー  3歳未勝利  中山芝2000m   8着/4番人気
 2009年 8月 9日 シャンスイ      500万下  新潟ダ1200m    11着/11番人気
 2011年10月 8日 アフロディーテ   500万下  東京芝1600m     5着/4番人気
 2012年 1月28日 フランベルジェ   3歳500万下 東京ダ1600m   13着/13番人気
 2013年11月 2日 バウンスシャッセ アルテミスS 重賞 東京芝1600m 10着/10番人気
 2014年 3月21日 バウンスシャッセ フラワーカップGV 中山芝1800m  1着/3番人気
 2014年 4月20日 バウンスシャッセ 皐月賞 GT    中山芝2000m  11着/12番人気
 2014年 5月25日 バウンスシャッセ 優駿牝馬 GT   東京芝2400m  3着/3番人気
 2014年 7月20日 バウンスシャッセ 函館記念 GV  函館芝2000m   16着/3番人気
 2014年 9月13日 バウンスシャッセ 紫苑S オープン 新潟芝2000m   12着/2番人気
 2014年10月19日 バウンスシャッセ 秋華賞 GT   京都芝2000m    7着/7番人気
 2014年12月20日 バウンスシャッセ 愛知杯 GV   中京芝2000m    8着/6番人気
 2015年 1月12日 アモーレエテルノ 3歳未勝利    中山ダ1800m    5着/6番人気 


2014年5月25日 東京11R 優駿牝馬(オークス)GTで愛馬バウンスシャッセに騎乗する北村宏司騎手。(3番人気/3着)。



2014年4月20日 中山11R 皐月賞GTのパドックにて。ベテランなのに可愛いヒロシ。 

●口取りは当然獲れるものと思っています

 ここまで過去3度(皐月賞、オークス、秋華賞)申し込むも落選の憂き目に遭い、結果的に1度も権利をいただいていないバウンスシャッセの口取りに満を持して申し込みます。

 当然、3つもの除外権に競走馬で言うところの初出走の優先権がありますから、当選は確実でしょう。

 もし、落選なんてことになったら・・・(怒)。

これ以降は2015年5月16日に作成

●専門誌の印と評価

競馬ブック

見解

「古馬牝馬の重賞として今年で区切りの10年目になる。GTに加え、中〜長距離での実績も要求される。ヌーヴォレコルトは牝馬三冠B@A着。中山記念では2頭の皐月賞馬を相手に快勝。広い東京なら忙しいマイルでも力が発揮できる。相手は切れ味鋭いディアデラマドレ。府中牝馬Sでは上がり33秒2の脚で勝っているし、展開不向きのマイラーズCで自身31秒9の脚を使っている。ショウナンパンドラも力は互角。大阪杯は不良馬場に泣いただけ。デキの良さが目立つのはバウンスシャッセ。マイルの実績からレッドリヴェールの食い込みも考えられる。」


短評は「上位拮抗」



予想家の印
馬名 吉田幹 林茂徳 吉岡哲 CPU
タガノエトワール
カフェブリリアント
スイートサルサ △△
レッドリヴェール △△
ストレイトガール
ディアデラマドレ
ケイアイエレガント
バウンスシャッセ
ベルルミエール
スマートレイアー △△
メイショウマンボ
ウエスタンメルシー
ヌーヴォレコルト
リトルゲルダ △△
ミナレット
二重△は△△で処理
あとは無印



予想オッズ
馬名 予想オッズ
ヌーヴォレコルト 2.2
ディアデラマドレ 5.4
ショウナンパンドラ 11.5
レッドリヴェール 11.9
ストレイトガール 12.1
カフェブリリアント 14.6
バウンスシャッセ 16.1
スマートレイアー 17.7
タガノエトワール 21.1
以下24倍以上省略



スピード指数

馬名 最高値 3走前 2走前 前走 評価
バウンスシャッセ 92 87 88 91
ヌーヴォレコルト 94 93 94 93
ディアデラマドレ 94 92 93 88
ショウナンパンドラ 93 93 91 79
レッドリヴェール 95 88 82 87
ストレイトガール 99 83 91 78


有力馬のポイント

2番カフェブリリアント
 3連勝の勢いは勿論、好位から押し切った前走の内容が秀逸。あの競馬ができればGTでも。

4番レッドリヴェール
 3連勝で阪神JFを制し、桜花賞2着。マイルのGT実績は飛び抜けたものがある。5カ月ぶりの阪神牝馬Sに立ち直りの兆し。日本ダービー挑戦時に馬体が減ったので、関東への長距離輸送が鍵に。

5番ストレイトガール
 全8勝を1200メートルで挙げているが、昨年当レースでは追い出しを待たされながら2着メイショウマンボにアタマ差だった。距離は守備範囲。帰国緒戦の高松宮記念は案外だったが、1度使われて本領発揮。

6番ディアデラマドレ
 マイラーズCは出遅れたにしても置かれ過ぎたが、上がり31秒9と驚異的な追い上げを見せ、マイルGTへのステップとして上々の内容。府中牝馬S勝ちの東京は歓迎。馬場状態を問わずに有力。

8番バウンスシャッセ
 オークスでヌーヴォレコルト、ハープスターに次ぐ3着。3カ月ぶりの中山牝馬Sで久しぶりの勝利を挙げ、状態は更に上向いた。東京1600メートルのアルテミスSで凡走しているが、当時より自在味は増した。


11番スマートレイアー
 阪神牝馬Sを制して臨んだ昨年は直線で挟まる不利があり8着に。その後、府中牝馬Sで2着し、コース自体に問題はない。今年は阪神牝馬S4着からの臨戦になるが、4カ月ぶりを使われて前進が。

15番ヌーヴォレコルト
 牝馬三冠(3)(1)(2)着。ライバルのハープスターが引退を決め、1強時代を予感させる。前走、中山記念では皐月賞馬2頭を一蹴。ゴール前、ロゴタイプをキッチリ捉えた根性の良さが目を引いた。立ち回りがうまく、東京1600メートルに戸惑うことはない。牝馬同士なら力の違いを。

17番ショウナンパンドラ
 ヌーヴォレコルトを相手に秋華賞を制覇。エリザベス女王杯は位置取りが悪く、逆転を許したが、0秒4差まで追い上げ、大きな力の開きは感じさせない。大阪杯は休み明けに加えて道悪。変わり身は大。

デイリー馬三郎

本紙の見解

「◎ディアデラマドレは内が有利だったエリザベス女王杯で大外から鋭く伸びてB着。GTに手が届くまでに成長を遂げた。ベストの東京のマイルで栄冠を手にする。○ヌーヴォレコルトもマイルは問題ない。牝馬同士なら主力。〈加藤〉」

◎ ディアデラマドレ
○ ヌーヴォレコルト
▲ ショウナンパンドラ
× レッドリヴェール
☆ タガノエトワール
△ カフェブリリアント
△ ストレイトガール
△ ケイアイエレガント


バウンスシャッセは本紙無印(>_<)


バウンスシャッセは全23記者中 〇(対抗) 1記者、▲(3番手評価) 1記者、×(4番手評価) 1記者、△(6番手以下評価) 4記者、無印 16記者

ラジオNIKKEI

美浦レポート

ヌーヴォレコルト

17日(日)東京競馬場で行われる第10回ヴィクトリアマイル(GI)に出走予定のヌーヴォレコルトについて、追い切り後の斉藤誠調教師のコメントは以下の通り。

「この馬は、競馬を使ってきたことで、スイッチの入りが早くなっています。1週前に岩田騎手が乗ることを想定していましたから、それまではスイッチを入れず、先週ビシッと追い切ったことでスイッチが入り今週を迎えたので、非常に良い状態です。

 今朝は単走の分、最後はフワッとしましたが、道中のハミがかりなど、先週の追い切りが効いているなという感じでした。何も心配はしていません。

 中山記念は、少し迷惑をかけてしまいましたが、勝負根性という観点で見ると、非常に良いレースだったと思います。中山で皐月賞馬2頭を負かしたことは、勲章になると思います。どんな競馬でもできるこの馬は、凄いと思います。

 相手は違いますが、新馬、500万下から、1600mを使っていましたから、対応はできると思います。また広い東京コースなら、こなせると思います。1週前に岩田騎手が東京のマイルは乗りやすいと言っていたので、その言葉を信じています。

 瞬発力勝負になると、そこまで速い3ハロンの脚がある馬ではありませんから、うまく流れてくれないかなと思います。あまり遅くなるようなら、自分からレースを動かしていくことができるのではと思っています。

 去年秋は人気になり、惜しい2着が2回続きましたけど、あの時よりも成長していると思いますから、そのプレッシャーをはねのけてくれるのではないか、この馬ならそれができるのではないかと思っています。

 普通にやっていれば、強豪は揃っていますけど、結果が出るのではと思います。自分の競馬をしてほしいですね」

バウンスシャッセ

17日(日)東京競馬場で行われる第10回ヴィクトリアマイル(GI)に出走予定のバウンスシャッセについて、追い切り後の関係者のコメントは以下の通り。

●藤沢和雄調教師
「今朝は、ゴール前だけ併せるように指示しました。体調も良さそうですし、良い動きだったと思います。

 中山牝馬ステークスは、中山であの位置からは中々届きませんが、体調も良さそうでしたし、手応えが良かったのか、田辺騎手が余裕で、追い出しを遅らせ、強い競馬だったと思います。

 大きな馬で、去年も体調が悪いとは思いませんでしたが、結果が良くありませんでした。そして行きたがったりするところもあったのですが、前走時はそういうこともなく、良い調教ができ、穏やかでした。今回もそんな感じです。

 マイルはあまり使っていませんし、短いと思います。ですが東京の1600mは直線が長いし、今の感じなら、全然ダメということは無いと思います。スピードだけでは押し切れず、他場の1600mよりスタミナを必要とする舞台。この馬はスタミナ十分ですから、期待しています。

 レースに関しては、スタートが良かったり悪かったりですから、その都度騎手が判断してくれると思います。枠順は、どちらかと言えば、外ではない方がと思います。今の馬場はそれほど速くないですし、不良馬場にならなければ大丈夫です。

 去年の今頃、オークスでも頑張ってくれましたが、もう少しでした。この時期は良さそうなので、それを思い出して、頑張ってもらいたいです」


●北村宏司騎手
「今朝は前に2頭を置いて縦列で追走し、最後は外から併せて感触を確かめるという指示でした。落ち着いていたのが一番良かったですし、その分、折り合いも良く、力が入っていないのでスムーズに走れましたし、機嫌が良かったと思います。体の感じも、精神状態も良いので、良い状態で競馬に臨めると思います。

 中山牝馬ステークスは、競馬には乗れませんでしたが、前の週末の追い切りに乗り、力まず、終いの反応が良かったので、競馬でもこの感じを出せればと思って見ていました。その感じ、リズムで走れていましたし、田辺騎手もスムーズだったと言っていました。あの時と同じくらいの感じで出走できます。

 特段、何か注文のつく馬ではないので、スムーズに運べたらと思います。枠順を見て、色々考えたいと思います。

 初めて1600mを使った時は、多少戸惑っていましたが、あれから色々経験してきていますし、今は東京コースなら、合うのではないかと思います。

 このところ、馬のリズムも良く、調教も競馬もきていますから、力を出し切れるようにレースをしたいと思います」

ケイアイエレガント

17日(日)東京競馬場で行われる第10回ヴィクトリアマイル(GI)に出走予定のケイアイエレガントについて、追い切り後の尾形充弘調教師のコメントは以下の通り。

「京都牝馬ステークスは、内田騎手が思いきった騎乗をしてくれて、人気も無く、周りもついてこなかったことで、いいペースになり、ゴールまで頑張ってくれました。

 その後、調教で脚をひねってしまい中山牝馬ステークスを使えず、これは誤算でしたが、開き直ってここ一本と決めました。調教はかなりの本数を積めましたし、アクシデントも、かえって良かったと思います。

 今日の追い切りは、いい感じで動いていましたし合格点。考えていた以上に仕上がっていますし、現状ではベストだと思います。吉田豊騎手が思い通りのレースができる状態になっています。

 直線の長い東京の1600mは、最初の2、3ハロンが流れにくく、むしろ中山の方が逃げにくいくらいです。主導権をとれるならとりに行きますし、ここのラップで競馬は決まります。

 去年も使ったこのレースをまた使えることはありがたいですし、最後の200m、先頭グループの中で、良いパフォーマンスをしてくれればと思います」

スイートサルサ

17日(日)東京競馬場で行われる第10回ヴィクトリアマイル(GI)に出走予定のスイートサルサについて、追い切り後の菊川調教師のコメントは以下の通り。

「福島牝馬ステークスは、中山牝馬ステークスを取り消した後でしたが、ヴィクトリアマイルはどうしても出たいレースだったので、背水の陣で臨みました。取消し明けで、何とかギリギリ走れる状態でしたが、賞金を加算しないとヴィクトリアマイルに出られない中、勝ちに行く競馬をしてくれて、強い競馬だったと思います。

 福島牝馬ステークスから中2週、馬はさらに状態が上がり、走りたくて仕方ない感じです。オーバーワークにならないように、今日までやってきました。

 先週の追い切りが、思ったよりも時計が速かったですし、走りたくて仕方ない感じでしたから、後は状態を維持するだけ。今朝は時計をそんなに出さず、良い追い切りができました。

 本当は、中山牝馬ステークスから間隔をじっくりあけていきたかったので、誤算はありましたが、状態がさらに上がっていますので、本当に楽しみにしています。

 この馬の一番良いところを見せられるのは、やはり東京のマイルだと思います。東京で良さを出すには、末脚を生かすレースになります。流れがどうなるかはわかりませんが、最後は弾けてくれると思います」

ディアデラマドレ

☆5月17日(日曜日)に東京競馬場で行われる第10回ヴィクトリアマイル(芝1600m 牝馬 サラ4歳以上,オープン,GI)に出走を予定しているディアデラマドレについて追い切り後、関係者のコメントは以下の通り。

◎ディアデラマドレについて、藤岡康太騎手

・前走のマイラーズCはスタートでゲートの開くタイミングが悪く最後方からのレースになってしまいましたがラスト3F31.9いうメンバー中最速の上がりの脚を見せてくれました。久々のレースを使われた後もテンションは上がらず順調にここまできているようです。

・今日までで馬は出来ているので最終調整は東京への輸送も考えて指示に対する反応や折り合いの確認に主眼を置いた調整でした。前走を使われた上積みを感じます。

・以前より特に精神面の成長を感じ、馬ともしっかりコンタクトが取れています。

・東京のマイルは力のある馬が結果を出しています、マイルではありませんがこの馬は1800mの府中牝馬ステークスを勝っています。チャンスは十分あると思います。

スマートレイアー

☆5月17日(日曜日)に東京競馬場で行われる第10回ヴィクトリアマイル(芝1600m 牝馬 サラ4歳以上,オープン,GI)に出走を予定しているスマートレイアーについて追い切り後、関係者のコメントは以下の通り。

◎スマートレイアーについて、大久保龍志調教師

・連覇を狙った阪神牝馬ステークスはこの馬の状態そのものは良かったのですが重馬場が不得手なこの馬にとっては不運でしたね。そういう馬場の中を走って普段あまり痛めない筋肉にダメージがありました。しかし心肺機能は使われての上積みは十分あったと思います。
・一週前追い切りは心肺機能を作るためにCWコースである程度一杯にやりました、満足のいく内容です。今朝の最終調整は上がり重点で昨日からの雨で重くなった馬場でも気にせず上がってきました、それだけ状態がいいのでしょう。
・最初は折り合いを欠くところがあり、母系も短いイメージがあったのでどうかと思うところもありましたが、今は落ち着きもありマイルは本当に合っていると思います。
・とにかく調教もうまくいったので後は当日の馬場、展開も含めてこの馬のレースができればと思います。

◎スマートレイアーについて、武豊騎手

・前走は調教も良かったのでいいレースができるのではと思いましたが最後は伸び切れませんでした。一週前追い切りは強くやりたいということで、時計も良くいい走りでした。使われた上積みも感じました。以前はもっとイレ込むタイプのこの馬が今年になっては落ち着きも出てきました。様々な距離のレースをしていますがマイルはいいと思います。とにかく乗り味のいい馬、ポテンシャルも高くGIを勝つ力は持っています。今回は条件も揃っています、悔いの無い様頑張りたいですね。

ストレイトガール

☆5月17日(日曜日)に東京競馬場で行われる第10回ヴィクトリアマイル(芝1600m 牝馬 サラ4歳以上,オープン,GI)に出走を予定しているストレイトガールについて追い切り後、関係者のコメントは以下の通り。

◎ストレイトガールについて、藤原英昭調教師

・前走は香港帰りの初戦で外枠や馬場のことがあったにせよ負け過ぎですね。いつもなら敗因もわかるのですが今回は掴みきれていません。ただ香港で3着に入った時の勝ち馬が高松宮記念を制しているように力は見劣らないはずです。

・とにかく前走後はここを目標に順調に調整を続けています、後は6歳牝馬の馬の気持ち、内面がどう影響するかですね。

・一週前追い切りは今回が初騎乗となる戸崎騎手に乗ってもらい、マイルのイメージでしっかり折り合いを付けつつ終いを伸ばすものでした。戸崎騎手もうまく乗ってくれいい動き、予定通りでした。

・今日の最終調整は調教助手が乗ってCWコースで気持ちよく走らせて原点に戻る追い切りでした。これまで牡馬の強豪とのスプリント戦線での戦いから、牝馬同士のマイルになる訳ですから良い条件だと思います。

・差の無い3着となった昨年のような中団からのレースでラストの末脚を活かしてもらいたいですね、良馬場が条件になりますが。東京はいいイメージがあります、なんとかもう一花咲かせたいですね。

ショウナンパンドラ

☆5月17日(日曜日)に東京競馬場で行われる第10回ヴィクトリアマイル(芝1600m 牝馬 サラ4歳以上,オープン,GI)に出走を予定しているショウナンパンドラについて追い切り後、関係者のコメントは以下の通り。

◎ショウナンパンドラについて、高野調教師
・前走の大阪杯、仕上がりはよかったのですが、強力なメンバー以上に馬場の悪さが堪えました。多少の渋りならともかく、あれほどになってしまうと厳しいですね。
・ですからレース後は牧場の協力も得てまず疲れをとることを第一に調整をしました。その後はスイッチも入って使われた上積みも出てきたようです。以前に比べると上背も大きくなって馬体にもボリュームが出てきたように感じます。
・その後はレースに向けて一週前、二週前と稽古駆けする馬としっかり併せて負荷をかけて来ました。とにかく追い切りだけではなく普段のCWコースのキャンターの動きも良く順調さも感じたので今日の最終調整は坂路で単走、上がり重点で問題はありません。
・東京のマイルは中距離の実力馬が活躍するイメージですからこの馬には合っていると思います。前走でも浜中騎手が今回のマイルを意識して出していってくれましたからね。
・この馬はディープインパクトの産駒らしく可動域の大きい柔軟性のあるいい馬です。最近はそれに筋肉や心肺機能がついてきています。この馬の肌馬としての将来も考えて結果に拘っていきたいですね。

◎ショウナンパンドラについて、浜中騎手

・昨年と比較すると精神的に大人しく、体つきも逞しくなってきました。以前ならゲートに課題があり忙しいマイルはどうかと思うところもありましたが、今はゲートも良くなりマイルも問題ありません。前走の大阪杯は馬場の悪化に泣かされました、良馬場なら古馬の一線級とも遜色ないレースが出来ると思っています。今回は同世代の強い馬も出てきますのでこの馬とともに大きな勲章を取れるように頑張ります。

●前走レース後の騎手・調教師・専門誌のコメント

バウンスシャッセ(1着)

 「手応え抜群で直線に向くことができました。流れが速いと思ったし、稽古で感触も掴ませてもらっていたので、最後も伸びてくれると思っていました。女馬らしくなくドシッと構えた性格の馬。ヴィクトリアマイルも十分視野に入れられますし、これから先も頑張ってくれると思うので楽しみです。」(田辺裕信騎手・競馬ブック)

 「抜群の手応えで直線を迎えられました。ペースが速いと乗っていて感じましたが、調教で感じをつかんでいましたし、力のある馬なら来られると思っていました。牝馬らしからぬ、どっしりと構えたタイプ。GIを視野に入れられる馬ですし、楽しみです」(田辺裕信騎手・ラジオNIKKEI)

 「流れが速いと思ったので後方から進めましたが、力があれば十分に来られると思っていました。直線まで抜群の手応えで運べましたからね。牝馬の割にどっしりとした性格で、きょうの勝ちっぷりならヴィクトリアマイルも十分に視野に入れられると思います」(田辺裕信騎手・デイリー馬三郎)

 「おめでとうございました。今日は北村さんの代わりのワンポイントでしたし、勝負するつもりでいました。1週前の追い切りはめちゃくちゃ引っ掛かったんですが、時計もだいぶ遅かったですからね。“オープン馬なら絶対引っ掛かるよ!”と開き直ってその時のイメージは持たないことにしました。当該週は実際のところ問題なかったですからね。今日跨がってみてもやっぱりいい馬だなと思いました。スタートしてからもリラックスしていて、馬群に突っ込んでも大丈夫そうな雰囲気でしたから、気にしすぎず運びました。うまくいい形で直線へ向かえましたし、追ってからもしっかり。最後まで力強かったですよ。なかなかタイミングが合いきれず結果が伴わなかったのでしょうが、今日のような具合の良さで競馬へ行ければさらに楽しみですね。いいときに乗せていただきました。ありがとうございました」(田辺裕信騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「おめでとうございました。いや〜、強いね(笑)。牧場でよく乗ってくれ具合が良かったし、入厩してからもリズムを大事に調整してきました。主戦の北村が騎乗停止になって田辺に頼むことになったわけですが、田辺には“同じことしても意味がないから北村の話は聞かなくていいぞ”なんて思っていたんです。プレッシャーをかけても悪いからと思っていましたが、うまく乗ってくれましたね。またこれからも頑張ります」(藤沢和雄調教師・キャロットクラブ公式HP)
 「落ち着き好感。好仕上がり。1000メートルの通過59秒2で速い流れ。後方で課題の折り合いはクリア。馬群が膨れたので4角はかなり外を回る形になったが、しっかりと伸びて最後にアイスフォーリスを捉えた。実力馬が復活。」(競馬ブック)
 「今回はじっくり構えて、後方からレースを進める。前が引っ張って縦長の展開になったのは良かったか。直線入り口で馬場の外めへ持ち出して脚を伸ばし、先に先頭に立った2着馬を、ゴール手前できっちりとかわして快勝。外を選択した鞍上の好判断も光った。」(ギャロップ)

●各陣営のコメント

バウンスシャッセ

 「馬体の張りがいいし、今週の追い切りでは鞍上が好感触をつかんだ様子。すこぶるいい状態で出せそう。」(津曲助手・デイリー馬三郎)

 「速い時計は出しませんでしたが、稽古で騎乗した北村宏騎手が好感触を得たくらいですから、いい動きだったと思います。今は馬が充実していますから、マイル戦でも問題ありません。ここでもヒケは取らないはずですよ。」(津曲助手・競馬ブック)

●ほっさん予想

 何よりもバウンスシャッセが無事に確定してくれて安心しました。

 過去ステップシチーやフランベルジェなど出ると思っていた馬が出馬確定表に載っていなかったりということがありましたし、まずは一安心です。あとは跛行やフレグモ、感冒で取り消しさえなければ。

 私も万が一バウンスがレースに出てくれなければ東京までは行けませんでしたので、こうやって確定してくれて嬉しいです。

 目標にしていたレースへの確定は当たり前のようですが、バウンスの前走の中山牝馬Sで有力の予定馬が次々と消えたように、馬は生き物ですから最後の最後まで何があるかわかりません。

 こういう当たり前のことをきちんとやってくださる藤沢和雄先生はさすがだなぁ〜と思います。皐月賞もオークスも秋華賞も狙ったレースはすべて良い状態できちんと送り出してくださいました。

 結果はどうなるかわかりませんが、私はここまでで結構満足しております。あとは現地で楽しくやれれば最高です。

●当日はなぜか口取りの権利を持たず、現地応援に行く予定です

 当日は東京ですが、現地応援に行く予定です。本当は中山牝馬Sの時にたまたま休日ですから行こうかどうか迷っていたのですが、もしこの後、GTに出走することになったら是非共そちらの方に行きたいですし、関西の私だと、東京までの遠征は費用も時間もかかって大変です。中山牝馬Sでの遠征は自粛してこの日の為に備えておりました。

 バウンスシャッセは牝馬ですから、距離が多少短いと言っても牝馬限定のヴィクトリアマイルは魅力です。中山牝馬Sに勝つまでは賞金的に微妙かな?と思っていましたが、中山牝馬Sを勝ち、ヴィクトリアマイルへの出走が現実味を帯びてきました。そして今私の思惑通りヴィクトリアマイルに確定!!取り消しがない限り東京に行きます。

 翌日に写真多数付現地レポートをアップしたいと考えておりますが、如何せん帰りはバスで翌朝という強行スケジュールですのでバタンキューかも知れません。その場合は20日にアップいたします。バウンスシャッセが上位に入り良い報告ができればいいですねぇ。


 なお、金曜日の12時にクラブ公式HPにアクセスしたところ、口取り催行の注意点の画面が出てきません。あれれ?いつもより遅いのかなぁ〜と不振に思いつつ口取りの抽選結果を見ると、ぬわんと外れ(>_<)。

 97分の20??

 皐月賞で20、オークスで20、秋華賞で20、今回で20名それぞれ当選としても17名が落選??その中に私?

 今、募集時同様、抽選落選による優先制度の導入を声高に訴えているところでございます。ジークジオン・ジークジオン・・・。

 どちらかと言えば人気上位のディアデラマドレの口取り申込み者は52名だろッ!!なんで倍程も違うのさ。


 次走は除外権×4に初出走の優先権で確実だな。もう、こんなに除外権を持っている人はいないだろう。

 ・・・!?前回(5月3日)、13分の10のサンフレイムの抽選で除外権を使ってしまった??そんなバナナ。あれは非抽選確実と思ったから応募しただけでしょ!!抽選で除外権がなくなるって分かっていたら、当然応募しないよぅ。だって勝てる確率は天文学的になかったしぃ。 何よりも馬が違うから他馬の結果はカウントしないですよね。そうですよね。

これ以降は2015年5月20日に作成

●パドック

 当日は、朝9時頃に現地入りし、いつものように午後2時頃からパドックで陣取りをしました。ただ、後半判明することですが、微妙に予想されたバウンスシャッセの停止位置がズレて、しかも真正面だからと望遠レンズを外したことが災いし、正直失敗しました。

 写真は全て撮影順です。


バウンスシャッセ登場。まずはアインシュタインヴァージョン。



気配・馬体とも充実しており、正直勝ち負けできると思いました。



1番人気のヌーヴォレコルト。こちらも1600mという距離に不安があります。



18番人気18番枠のミナレット。正直、過去の戦績からバウンスシャッセはこの馬には負けないと思っていましたが、完敗することになります。



バウンスシャッセとリアル藤沢和雄センセ。



「もう、いい年なんだからアップはやめて」とバウンスに強く言われたのですが、撮りました(笑)。



前のケイアイエレガントがトボトボ歩くのに対し、バウンスシャッセはキビキビとした歩様で、これも負けることはないとパドックでは思っていました。ところがこの後ケイアイはほぼ戴冠という内容の2着。結果的に前走の中山牝馬Sを回避してくれたことでバウンスシャッセの戴冠が実現できたと思います。



「俺たちと世界をつかもう」の横断幕と藤沢和雄厩舎のバウンスシャッセ。



いつものように迫力満点でした。



ただ、追い切りが軽いせいか、皐月賞の時ほどの筋量ではなかったです。それでも今回はメンタル面を重視した調教でしたから、もちろん問題ありません。



一昨年のオークスでは姉のフロアクラフト(5着)が完敗したメイショウマンボ。



失礼ながら格下の存在と思っていたウエスタンメルシー。



もうすぐとまーれーですので、この写真から望遠レンズを外します。



とまーれーのあと。最初に止まった位置は概ね予想通りだったんですが・・・。



バウンスは奥に引っ込んでしまい、すぐにベルルミエールに割り込まれます><。



悶絶している私の方を見る藤沢和雄先生。



馬体検査は助手任せで、ずっとよそ見をして笑っている藤沢和雄先生。



馬が歩き出すところで鞍上のヒロシに言いたいことがあり近づく藤沢和雄先生。



ここからしばらく藤沢和雄先生の指示が出ます。



あれ??ほとんどの騎手が乗っているのに黄色の勝負服でオレンジの帽子の騎手が腕組みして固まっているぞ。



藤沢和雄先生の指示を伺うヒロシとポツン一人のウチパク(黄色の勝負服)。



笑顔で談笑するヒロシとカズオ。



あれれ?ちょいといつもと違うぞ。・・・と関係者に目でサインを送るイワタ騎手。



ハープスターのオークスをニヤニヤ顔で取りこぼし、そこからGTでは厳しい表情に終始するカワタ騎手。



以前は小牧太騎手が乗っていた馬ですよね。



東京芝2400mでやたら存在感を見せる福永祐一騎手とだれかさんとは相性の悪い肌色の”保護色メンコ”。



最後までバウンスに抜かさせなかった田中勝春騎手とスイートサルサ。



このあと大仕事をやってのける戸崎圭太騎手とストレイトガール。



バウンスはここでも前進気勢旺盛。



2番人気のデイアデラマドレと藤岡康太騎手。



ほぼ優勝まで手が届いたケイアイエレガントと吉田豊騎手。



田辺裕信騎手にはこの馬を渡さんぞ!!と馬よりも気合い乗りがきついヒロシ。



望遠レンズを外したのは失敗・・・。



頑張れ〜。



16番人気のハナズゴールを9着と金銭的にはなんの変化もないものの、7つも上に持ってくる丸田恭介騎手。



最後方から上がり32秒台の脚を繰り出すもさっぱり届かず10着に沈む武豊騎手とスマートレイアー。



人気も着もさっぱりだったアルマディヴァンと勝浦正樹騎手。



パドックでポツン1人になり、どう見ても表情の暗いウチパクさん。



「GTでこんなに人気のない馬しか回ってこなかったのは久しぶりだなぁ〜」という様子。結果?パドックのウチパクさん同様、ポツン最後方でしたが。戦う前から負けていた様相。



馬券圏内に来ないことは承知済みもにこやかに振る舞う2人と、てきめんに態度に出る1人。



馬もこんな感じでした。



前残りの展開もスタミナ足らず失速してしまったリトルゲルダとミルコ・デムーロ騎手。



昨年の秋華賞馬ショウナンパンドラと浜中俊騎手。



やったるぞという表情でやる気漲る18番人気ミナレットと江田照男騎手。

●本馬場入場


パドックから馬たちが消えた後、敷物を撤収してから席に移動したので、本馬場入場は間に合いませんでした。



ただ、やたら長い時間バウンスシャッセの輪乗りのシーンが映し出されており、これはJRAからの勝ち馬のサインかと思ってしまいました。

●レース 


ハープスターは回避したものの、なかなかの有力馬が集まったと思われる今年のヴィクトリアマイル。ここに愛馬が名前を連ねてくれているのが嬉しいですね。



現地でしか撮れないこんな写真も撮ってきました(笑)。



ただ、ファンファーレも録音ですし、記念入場券もありませんし、”中途半端な”GTの位置づけであることは変わりありません。



私は勝ち負けできると思っていましたから、超ドキドキでした。



偶数枠(後入れ)のバウンスシャッセがゲートに入るところ。



スタートしました。バウンスシャッセはまずまずのスタート。



今回は強い内容で勝った前走のように後方に待機して脚を溜める戦法です。



18番のミナレットが捨て身の逃げを打ちます。



もちろん人気薄だからできる逃げですが、これが実に渋太く、展開にバッチリ嵌まることになります。



3コーナーではこれだけの差をつけて逃げます。



バウンスシャッセは道中の折り合いや手応えも良く、後はどれだけ弾けるかでした。



直線に入ってもなかなか前との差は詰まりません。



2番手を追走していたケイアイエレガントが逃げたミナレットを捉える勢い。正直、この2頭で決まったかと思われました。



赤い帽子の5番ストレイトガールだけが後ろからなんとか前に届きそうな勢いで上がって来ます。



ここでようやくキャロットクラブの勝負服が見えます。・・・が、こちらは2番人気のディアデラマドレの方です。



ディアデラマドレはさすがに決め脚を持っているだけ、少しずつ前との差を詰めてきます。結局最速の上がり32秒8を繰り出しますが、全く届かずの6着まででした。



ここで最後方を追走していた追い込み馬のスマートレイアーが見えて来ます。この馬も上がり32秒台で上がって来ますが結局前々の競馬で出番がなく10着になります。



3番のスイートサルサが見えて来ます。その後ろで僅かに顔だけ見えているのが我らがバウンスシャッセです。



スイートサルサと馬体を併せて追ってきますが、最後までスイートサルサとのこの差を交わすことは出来ませんでした。



スイートサルサはバウンスシャッセの勝った中山牝馬組の上位馬がことごとく大敗した福島牝馬Sの勝ち馬です。今回のレース内容からはバウンスシャッセとスイートサルサ互角のような感じですね。スイートサルサは中山牝馬Sを取り消したんですよね。終わって見れば、やはりバウンスシャッセが勝った中山牝馬Sは私が書いていたように有力馬の度重なる回避の恩恵を強く受けての勝利だったことが窺えます。



バウンスの後ろは17番人気のアルマディヴァン。ここには交わされないものの、差を広げることも出来ません。



その後ろはGT3勝のメイショウマンボ(13番)。



あとはずっとこんな感じ。



最後までしっかりと走ってくれます。それが何よりですね。



上がり33秒4。これでもGTですから全く届きませんが、函館記念のように途中でやめてしまえば深刻ですが、これなら相手の落ちる重賞ではまた出番があると思います。



さすがにGTの舞台。どれも素晴らしい馬体です。



最後に内で失速するベルルミエールを捉えたところがゴール。結局13着でした。



リプレイのモニタから。



最後の最後でケイアイエレガントを交わしてストレイトガールが優勝。



2着は僅かな差で中山牝馬Sを回避したケイアイエレガント。本当に強い馬です。



3着は18番人気のミナレットが粘り込み。これが波乱の最大の要因。



外からキャロの勝負服が飛んで来るもこちらはディアデラマドレ。



もう出走奨励金圏内の馬は全て見えているものの、バウンスシャッセの姿はなし・・・。



やっと見えたが、結局ずっと馬体を併せていたスイートサルサも交わせずに13着でゴールイン。



ただ、これでも上がり33秒4と切れてない訳ではないんですけどねぇ。



よーーーーーやく、バウンスシャッセ入線。



ウイニングランをするストレイトガールと戸崎圭太騎手。



でたー!!史上2番目の高配当3連単2070万円!!ちなみに1位の配当は2012年8月4日の新潟5Rの新馬戦。14番人気−12番人気−10番人気で決まった時のものですが、この時の勝ち馬が今回3着のミナレット(新馬戦の鞍上は嘉藤貴行騎手)です。幸運の使者としてハルウララクラスの人気馬となりそうです。



時計が速いと言っても掲示板には載るだろうと思っていただけにぃ・・・。



バウンスのこの画を撮るために東京まで来たんですが、さすがに簡単ではないですね。簡単ではないので達成した時の感動は半端ないでしょうね。

●時計の評価

 今回のバウンスシャッセの走破時計は1分33秒2良馬場でした。競馬ブック誌の推定タイムは良馬場で1分32秒4、勝ち馬の時計が1分31秒9でした。

 やはりGTとしては遅いタイムで、競馬ブックのスピード指数も81.5と大敗した紫苑ステークス以来の低い数字となってしまいました。この数字は1000万クラスを勝ち負けできる程度の水準の時計です。ちなみにバウンスシャッセが勝った中山牝馬Sは91.2。今回のヴィクトリアマイルの勝ち馬ストレイトガールの数字が95.1です。

 これらから、バウンスシャッセは得意の中山でも重賞級。GTではやはりパンチ不足ということが見えて来ます。それならそれでGV辺りを目指して行けば良いですね。

●レース後の騎手・調教師のコメント

バウンスシャッセ(13着)

 「レース前はいつも通り落ち着いていていい雰囲気でした。スタートは出てくれましたが、久々のマイルだし、力まないようにリズム重視で運びました。ただ、最後は不発というかこの馬の走りができなかったです。結果的には今日の競馬ではベストのポジションではなかったかもしれません。状態は良かったんですけどね。」(北村宏司騎手・競馬ブック)

 「マイルの流れがひとつ鍵を握るとは思っていましたが、忙しすぎるというほど余裕がなかったわけではありませんでした。ただ、位置が後ろになったので腹を括って勝負に挑むことにしました。道中は隣の馬のエキサイトにちょっと影響を受けて一回クッと取るシーンこそありましたが、その後は落ち着いてはいたと思うんです。ただ、直線では思ったほどの伸びを見せてくれませんでした。オークスのときの、あの沈み込むようなフットワークがこの馬の特に良かったときのイメージとして持っていて、そうなるように促していったんですが、思うような走りになりませんでした。今回求められたレースの適性にあわなかったのかもしれませんが、それにしても近くにいたディアデラマドレに離されてしまいましたからね…。走ることに飽きてしまわないように気を付けながら走らせたつもりですが、期待が大きかっただけに思うような結果を出せなくて僕自身悔しいですし、申し訳ありません」(北村宏司騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「マイルは適距離とは言わないかもしれませんが東京ならという思いもありましたし、なによりここ最近の行きっぷりから速い流れで良さが出ないかなと期待を持っていました。ただ、結果的には速い馬たちにしてやられた感じで、厳しい戦いになってしまいましたね。申し訳ありません。残念な結果になってしまいましたが、この馬に合うような展開のレースになってくれたらまた頑張れるはずです。このあとをどうするかですが、まず馬の状態を見てから相談させてください」(藤沢和雄調教師・キャロットクラブ公式HP)

●専門誌のレース評価

バウンスシャッセ(13着)

 「切れ味で勝負というタイプでもなく、今日の流れでは位置取りが後ろ過ぎた感あり。力を出し切ったという印象はなく、この一戦で見限るのは早計だろう。」(競馬ブック)

●気になる賞金は

 特別出走手当が42.7万円。1口で割りますと同額だった皐月賞の時と同じく988円でしょうね。

●今後の展望

 まだ今年に入って僅か2戦ですし、夏の暑い時は走りません。ここはまだ比較的涼しい間にあと2戦はして夏は北海道でゆっくり過ごしまた涼しくなったら始動して欲しいですね。秋の大目標はエリザベス女王杯がいいなぁ〜。

●最後に

 バウンスシャッセは13着と大敗しましたが、今回私がずっと一番気にしていたことは、取り消さずにゲートインして欲しいということでした。

 今回は関西在住の私が東京に遠征し、多くの皆様とお会いし、事後オフ会も開催できる段取りでした。しかし、バウンスシャッセの出走がなければ私も東京行きを断念せざるを得ず、実現しない可能性がありました。

 ですから、追い切り後に不具合でも発症していないか、きちんと出馬確定表の中に名前があるか(京都の2騎は出馬確定表に名前がなくて、それはもうガッカリしましたが)、そして出馬確定後も取り消していないか、何度確かめたことか。

 以前、グランデアモーレやフランベルジェが当日取り消したことがありますが、当日は概ね朝7時くらいに最新の取り消し情報が更新されます。

 今回はすでに6時の新幹線に乗っていましたから、もうこの時点で当日取り消しがあっても現地に行くことは確定していましたから良かったのですが、それでも7時台は何度か取り消しになってないか気になりましたもんね。


 ですので、一生懸命走っての13着はしかたのないことですし、募集総額1800万円のこの業界では比較的安価な馬ですから、GTで壁があるのは仕方のないことだと思います。重賞2勝してくれているだけで十二分に満足していますし、愛馬がヴィクトリアマイルに出走してくれたというだけでも満足です。

 これで私の愛馬は菊花賞、有馬記念、ジャパンカップダート、フェブラリーS、オークス、皐月賞、秋華賞、ヴィクトリアマイルと出走してくれました。他のGTにも出走して全中央GT出走を目指したいですね。エリザベス女王杯なんてその気になればバウンスが出られそうですが・・・。


 もちろん、そんな中でもバウンスも今回勝ち負けできるかもというのもありましたし、13着はレース後しばし呆然としましたが、希望通りの良馬場でレースが出来ましたし、なんの不利もなかったですし、力は出し切ったので悔しいとか言う気持ちはないですね。すっきりしています。

 当日は前残り傾向で、レース前にバウンスはどうするか難しいよねということはお話していました。本来なら、当日の馬場の傾向からは以前のように前目につけて抜け出しが理想的と思われましたが、前走が後ろから行っての強い内容でしたし、今回は直線の長い府中ですから、当然前走のように終いで弾ければ、前走以上のパフォーマンスが見られると予想されます。ただ、後ろから行っても、ディアデラマドレ程の切れ脚はないですし、少なくともこれには切れ負けするのではないかという懸念はありました。また、バウンスが勝った前走もそんなに切れたという印象はなかったですね。消耗戦で、スタミナのあるバウンスが勝っていたという印象でした。

 結果的に今回は後ろで脚を溜めて直線で弾けるという意図の乗り方で伸びあぐねての大敗でしたが、前につけて大敗しても、”何故勝った前走のように脚を溜めて乗らないんだ”ということになりますし、意図したことがはっきりと見えていて良かったと思います。

 どうもバウンスはスタミナ自慢のスピードはちょいと劣るイメージですから、今回のレースを見ていると、やはり距離があった方が良いように感じます。もちろん、それはレースを見たからの話であって、私も姉のフロアクラフトが晩年1400mで好走していますから、妹のバウンスも対応できるかな?という期待はありましたよ。

 次走はGV辺りのレースだと思いますが、1度ダートも見てみたい気がします。さっぱりかも知れませんが。いや、今回の内容からも逆にGVなら大威張りですよね。福島牝馬Sの勝ち馬スイートサルサとも互角だったわけですから。GTは特に凄い馬ばかりが集まるところですし、そこで出番がなくてもGVで好走してくれるだけでなんの文句もないです。マデイラのように重賞になると全く出番のなくなる馬も少なくないですからね。


 そんなこんなで、レース後はしばし呆然と抜け殻になっていましたが、オフ会の馬鹿笑いで楽しかった思い出しかありません。バウンスにはまた私を関東に連れて行って欲しいですね。クラージュシチーやフロアクラフトにも同様のことを期待しているのですが。

 いつまでも無事で引退期限まで走りきり、何頭も子供を残してくれて、姉のフロアクラフトと共にリッチダンサー系という新たな牝系を確立してくれればと大きな野望を抱いております。それは決して不可能な夢ではないですし、その子で牡馬が出ればダービーへの出走も可能だと思います。クセがなく早期から始動でき、芝の中距離で走れるリッチダンサー産駒。バウンスシャッセには現役引退後も大きな仕事が待っています。

 頑張れバウンスシャッセ!!次も出来るだけ現地に応援に行くぞ!!

最後までご愛読ありがとうございました

2015年3月21日立ち上げ 4月8日、17日、22日、24日、25日、29日、5月1日、2日、3日、4日、7日、8日、10日、14日、15日、20日、22日加筆

競馬徹底分析ほっさんサイトトップページに戻る

バウンスシャッセの過去の特集をご覧になりたい方はこちら

2015年 3月15日 第12戦 第33回 中山牝馬ステークス GV 中山芝1800m (1着/3番人気) 

2014年12月20日 第11戦 第52回 愛知杯 GV 中京芝2000m (8着/8番人気) ルクソール様撮影現地写真掲載

2014年10月19日 第10戦 第19回 秋華賞 GT 京都芝2000m (7着/7番人気) 写真多数付 現地観戦レポート

2014年 9月13日 第9戦 紫苑ステークス 新潟芝2000m (12着/2番人気

2014年 7月20日 第8戦 第50回 函館記念 GV 函館芝2000m (16着/3番人気)

2014年 5月25日 第7戦 第75回 優駿牝馬(オークス) GT 東京芝2400m (3着/3番人気) 写真多数付 現地観戦レポート

2014年 4月20日 第6戦 第74回 皐月賞 GT 中山芝2000m (11着/12番人気) 写真多数付 現地観戦レポート

2014年 3月21日 第5戦 第28回 フラワーカップ GV 中山芝1800m (1着/3番人気)

2014年 1月 6日 第4戦 寒竹賞 3歳500万下 中山芝2000m (1着/8番人気)

2013年11月 2日 第3戦 アルテミスステークス 重賞 東京芝1600m (10着/10番人気)

2013年 8月31日 第2戦 札幌2歳S GV 函館芝1800m (14着/5番人気)

2013年 8月 4日 デビュー戦 2歳新馬 函館芝1800m (1着1番人気